概要
FPSとは、First Person Shooting game.(ファースト・パーソン・シューティングゲーム)の略称。
ただしこれは和製英語であり、欧米ではFirst Person Shooter.となる。
一人称(主観)視点、つまりプレイヤーキャラクター自身の視点でのシューティングゲームで
プレイヤー自身がゲームの中にいるような臨場感を味わえることで人気。
また、今マルチプレイが最も盛んなゲームジャンルであると言ってもよい。
Half-lifeの登場によって、スクリプトを多用することで派手なイベントやアクションがムービーではなく目の前で起こるという演出が生まれると、プレイヤーキャラクターへの感情移入が非常に深いゲームジャンルとして進化していった。
また、この頃からゴールデンアイの大成功によって、それまではPCにおいてのみ人気であったFPSが、コンシューマハードにも進出するようになった。
内容についても、派手なアクションが売りのものから、リアルな戦場の雰囲気を再現したもの、ホラー性を重視したもの、一人称視点でありながらRPGやADVとして作られたものなど、多岐にわたって派生している。
そのため現在では、シューティングゲームで無い場合でも、一人称視点のゲームは基本的にFPSと呼称される。あるいは、「FPS形式」などと付け足される。
2000年代後半では、Call of Dutyシリーズが映画アバターをも超えるペースでの売り上げを叩き出し、「史上最も成功したエンターテイメント」として記録されるなど、ゲーム業界で最も人気の大きいジャンルの1つへと成長している。
………が、その人気の殆どは日本国外のものであり、全世界で記録的ヒットを飛ばしたモダンウォーフェア3でさえも国内売り上げは10万本強に留まるなど、日本での人気は押しなべて低い。そのため現在の大作・人気作は洋ゲーが多いばかりか、国内ゲームメーカーでFPS製作を本格的に行っているところは皆無と言ってもよい。
FPS症候群
リアルにプレイヤー自身の視点で行うゲームのため、あまりにのめり込み過ぎると
日常生活でもゲームでの『クセ』が出てしまう事があるとか。
例)曲がり角を曲がる前に、必ず安全を確認する など。
タイトル一覧
- DOOM - FPSの元祖ともいうべきパニックホラーシューティング。
- quake - 全てのオブジェクトの3D描画と、マルチプレイを確立した、第2の元祖。
- Half-Life - それまでムービーや静止画で表現されていたイベントを、全てプレイヤーの目の前で発生させ、プレイパートとダイナミックなストーリー展開を地続きにするという画期的なゲームデザインを生んだ名作。
- ゴールデンアイ007 - 007の映画のゲーム作品。PC向けジャンルであったFPSをコンシューマハードに普及させた立役者。日本国内においても、NINTENDO64ユーザーを熱狂させた。
- パーフェクトダーク - 007のシステムや要素を受け継いだ作品。
- HALO - Microsoftが生んだ、Xboxの大人気FPS。
- バイオショック - FPSでありながら実質的にはRPG・ADVとしての性質を持った稀有な作品。
- カウンターストライク - Half-lifeのMODから生まれたマルチプレイに特化したシューティング。韓国で生まれたカウンターストライクオンラインは、アジアで大人気。
- Medal of Honor - 通称MoH。リアルに再現された第二次世界大戦の激戦区の中をダイナミックな演出で駆け抜ける。
- Call of Duty - 1人の兵士としてのシビアで過酷な体験をプレイヤーに提供する、MoHの姉妹作シリーズ。現在ではFPSのみならずゲーム業界全体でも最大のタイトルの1つ。
- レインボーシックス - 特殊部隊の隊員としてテロ事件に立ち向かう。
- Postal2
- Marathon
- Crysis - ずば抜けて美麗なグラフィックで話題を呼ぶ。発売当時のPCではまともにプレイできない。
- HomeFront - 日本が北朝鮮に侵略されるというショッキングな展開で話題を呼んだ、アメリカと北朝鮮の戦争を描く作品。本当は中国だったのだが、批判が大きそうなので北朝鮮になった。
- ミラーズエッジ - パルクールで巨大都市を駆け抜ける、爽快感抜群のアクション。シューティングではなく、走り抜けることがメインとなっている珍しい作品。
- ぎゃる☆がん
- メトロイドプライム - 任天堂作品だが、開発は海外のレトロスタジオ。DS版の『ハンターズ』はFPSだが、本来のプライムシリーズはどちらかというとアドベンチャーとしての毛色を持つ。
関連タグ
TPS:三人称(後方)視点のシューティングゲーム。