「鼻毛真拳を使えるのはキサマだけじゃないんだぜ」
プロフィール
概要
マルハーゲ(アニメではマルガリータ)四天王の一人にして、もともとはともに鼻毛道場で修行したボーボボの幼馴染である。弟にゴイスーがいる。
リーゼントと白い口ひげとボーボボによく似た服装が特徴。
悪役としては相応の威圧的かつ邪悪な雰囲気の持ち主かと思いきや、ボーボボ同様かなりバカでふざけた性格。ボーボボとは幼馴染ということもあり、普通にギャグのノリが合う。
元々はボーボボと共に鼻毛道場で修行しており、当時はボーボボより実力が上だった。しかし「毛の王国の人間ではない」という理由で鼻毛真拳を継承させて貰えなかったことから毛の王国を恨むようになる。
後に鼻毛真拳を悪用した事で、鼻毛道場を永久追放される。その後は鼻毛真拳を悪の力に特化させた「我流鼻毛真拳」を使うようになる。ボーボボとの因縁については話すたびに内容が二転三転していたが、おそらくこれが本当。
鼻毛の他にリーゼントも伸ばすことが可能で、我流鼻毛真拳の他にリーゼントを使った技も持つ。また、大技の聖鼻毛融合ならぬ軍艦融合も使える。一発ギャグにしか使われなかったが……
その後はマルハーゲ帝国を乗っ取るためにマルハーゲ四天王になり毛狩り隊を内部から潰していた。ヘッポコ丸の故郷プップーシティを潰したのも彼である。
空中の要塞「ポマードリング」を拠点とし、部下にスズ、軍艦五人衆、お茶漬け星人などがいる。無礼講で宴を開いていたり、部下に対しては気さくで優しい一面がある。そのためかスズらがまともに彼の指示に従っていたり、軍艦五人衆が6人に増えていたり(?)と、部下からの人望はそれなりにあるようだ。
ボーボボとの死闘の末、唯一自分が習得できなかった技である鼻毛真拳最終奥義「鼻毛横丁」によってボーボボに敗れる。その際に自分は本当は世界征服などどうでもよく、ただボーボボに自分を認めさせたかったのであると気づき、ボーボボに「お前は俺の一番の親友だ」と言われ和解……と思われたが、そこでいい雰囲気を豪快にぶち壊すのがボーボボワールド。
駆け寄った軍艦はボーボボの「甘えるなー!!!!!」という一喝と共に容赦ない一撃で吹っ飛ばされてしまった(実際、理由はどうあれ軍艦は既に当人たちの因縁では収まらないほどに罪を重ねてしまっているため、この行為に納得している読者も一定数いる)。
四天王の中では一番の雑魚らしく、その後は見せしめとしてプルプー共々OVERに毛を狩られて倒された。それ以降リーゼントはカツラになったが、『爆闘ハジケ大戦』ではそれを隠してまで「リーゼント王国」を作ろうとしたり、その過程でOVERの毛を狩り返したりと、色々懲りてなかった様子。(結局その野望も夢物語と消えることになるが…。)
他にも、新帝王決定戦では予選こそ通過するも裏マルハーゲ帝国のクリムゾンとLOVEに他の予選通過者ともども倒されたり、というかボーボボに存在そのものを露骨に忘れ去られていたり(本当の危機の時は助けているため、存在を抹消した態度を取っていると見るべきか)、東京マルハーゲ23区の永久監禁労働場に捕らえられたり、GURAさんに倒されたりととても主人公の幼なじみとは思えないかませ犬街道を突き進むようになってしまう。
一応ボーボボと敵対した相手の中では戦闘とボケを両立させた上で互角以上に渡り合った数少ない相手であり、実力はともかくギャグの面ではかなり作品に貢献したほうである。
読み切り版における軍艦
週刊少年ジャンプの2000年46号に掲載された(後に『澤井哲夫短編集ボボボーボ・ボーボボ?』にも収録)読み切りエピソード『ボーボボと軍艦』に登場。
鼻毛真拳の使い手ではあるものの、ボーボボの幼馴染みではない、ボーボボとは友好的な関係で最後まで敵対しなかったりと、連載時とはいくつか設定が異なっている。
なお、本作のみの設定かは不明だが、口周りのヒゲはマジックテープのように着脱可能となっている。
我流鼻毛真拳
ボーボボと同じ鼻毛真拳、それを悪の力に特化させたもの。修行中にボーボボが会得した奥義の多くは軍艦も使用できる。
これまたボーボボと同じようにハジケるため、「鼻毛真拳」でありながら鼻毛を一切用いない技もある。
青い缶のアンバサ
合掌しながら鼻毛を繰り出す技。花魔王の部下達を蹴散らした。アニメでは青い瞳のランバダーに解明されている。
我流鼻毛邪拳
四本の鼻毛で相手の手足を縛り上げ、身動きを封じる技。
奥義
マーメイド・ラグーン
2本の鼻毛を扇風機の羽根のように回転させて振るう技。ボーボボのペットであるリーゼント達を蹴散らした。
建築拳
相手を言葉巧みに騙して家を建て、壁に仲間を組み込んでしまう技。作中ではソフトンがこれで再起不能にされた。
ヘッポコ丸「お、こんな所にいいレンガがあった」
ソフトン「俺ソフトンだけど」
西部の掟
鼻毛で攻撃するだけのシンプルな技。ヘッポコ丸を瞬殺した。
聖鼻毛融合(軍艦・フュージョン)
ボーボボの融合合体技と同じものと思われる。が、本編で披露した合体がボーボボのものとイマイチ比較できないためによく分からない。
秘(マルヒ)奥義
骨骨行く拳(こつこついくけん)
相手に鼻毛を突き刺し、そこから全てを吸い尽くし骨だけにしてしまう技。
…なのだがなぜかボーボボからは恐竜の骨が残った。
軍艦「発掘しちゃったー!!」
超奥義
最終戦争(ハルマゲドン)
電話で軍隊を呼び出し、集中砲火を浴びせる技。しかしボーボボに与えられたダメージはたんこぶ1個だけであった。
アニメとゲームでは地球防衛軍を呼び出しており、奥義名もアーマゲドンになっている。
軍艦「あ もしもし 軍隊さんですか 私 軍艦というものですけど 倒して欲しいヤツがいるんですけど…ええ…ハイ…そこをなんとか…」
ビュティ「もはや技じゃねー!!!!!」
最終奥義
髏苦漢命髪(リーゼントアタック)
自慢のリーゼントを伸ばした突き攻撃。鼻毛はこの攻撃を確実に通すための拘束にのみ用いている。
食らわせた時になぜかボーボボが3人に増えたため大したダメージは与えられなかった。
軍艦「今、3人いなかった…?」
ボーボボ「いなかったよ!」
余談
- 少年時代は今とは似ても似つかない姿であり(項目画像のリーゼントの上に乗っている少年)、読者からそこそこ人気はあった模様。
幼少期はボーボボだけでなく破天荒やベーベベとも行動をとっていた。
- 何故かアニメの一期のOPEDではボーボボの仲間たちと同列の扱いを受けている(実際にはハレクラニ編だけだが部下のスズが仲間になっている)。
- 使い捨てのギャグでしかないが、タコになりすました際、一緒にタコ壷に入った首領パッチのとの間に、何人か子どもが産まれている。
- 3歳の時は巨大ロボットで、ボーボボは兄弟機だった。スペックは互角だが、軍艦はリーゼントバズーカを装備しているためより戦果を上げられると自負していたようだ。だがパイロットがダメダメだったためボーボボに完敗してしまう。ボーボボに乗っていたパイロットはドラゴンで、彼が飛翔したことにより戦いは終結した。
- アニメ版CV担当の大友龍三郎氏はジャンプ繋がりで言えばサー・クロコダイル役などでお馴染みのベテランだがギャグアニメへの出演は少ない方のため、軍艦役は大友氏にとって割と貴重なギャグキャラだったりする。
- ボーボボにやられるシーンが後に黒死牟が死にゆくシーンと酷似していると言われるようになった。鬼滅の刃作者である吾峠呼先生があえて似せたのか、それとも本当に偶然なのかは不明である。
マジすか~?
鼻毛真拳伝承者がボーボボに決まった際、ボーボボは「マジすか~?」と露骨に嫌そうな顔していたが、内心怒り心頭だったのではないかという考察がある。
というのも、食品キャラは飲食されることが幸せという世界観において、缶ジュースの師匠を一口も飲まず、中身を捨てたのちに蹴り飛ばしていたこと。
そしてボーボボが他の場面で「マジすか~?」、と全く同じリアクションをしているシーンは、明らかにマジ切れしていること。
この2つが理由である。
これが本当なら、当時はボーボボも軍艦を認めており、軍艦が継承者になることに納得していたということになる(実際にボーボボは軍艦のことを「努力家」と称している)。つまり軍艦の本当の望みは、この時には既に叶っていた可能性すらあった。だが、意図はどうあれ直前の一見投げやりにも見えるリアクションが災いしたのか当の軍艦には正しく伝わっておらず、歩み寄ろうとしたボーボボを拒絶してしまった。
2人の因縁は、悲しいすれ違いによって生じてしまったものなのかもしれない。