概要
「カンビュセスの籤」(かんびゅせすのくじ)とは、藤子・F・不二雄による漫画作品の名称である。
『別冊問題小説』(徳間書店)1977年1月号に掲載された。
あらすじ
甲冑の男・サルクは砂漠を放浪した末に建物を見つけ、不思議な身なりの少女・エステルに介抱される。言葉が通じないながら、2人は食料「ミート・キューブ」を分け合って数日を過ごす。出される食糧は少なく、空腹を覚えて食料を勝手に持ち出そうとしたサルクにエステルは激怒し、足枷を嵌める。
やがてミート・キューブが尽き、同時にエステルが翻訳機の修理に成功する。互いの身の上を話す2人。紀元前500年頃、サルクはペルシア王カンビュセスの兵士としてエチオピア遠征に加わったが、兵站を絶たれたペルシア軍を飢餓が襲い、兵士達はやむなく10人1組で籤(くじ)に当たった者1人を残りの9人が食うことにした。サルクは籤に当たったが、運命を逃れ脱走したのだった。一方のエステルはここが遥か未来の世界であることを明かす。サルクは何らかの要因でタイムトラベルを果たしたのである。そしてエステルは自分達のいる未来の世界についての詳細を話し出す……。
登場キャラクター
声優はOVA『藤子・F・不二雄 SF(すこしふしぎ)短編シアター』のキャスト。
ちなみに水田版ドラえもんにもモブキャラとしてゲスト出演したことがある。
- サルク CV:古谷徹
紀元前500年頃にエチオピア遠征に参加していた兵士。霧の中でタイムトラベルを起こし、荒廃した未来へと迷い込んでしまう。
- エステル CV:鶴ひろみ
サルクが辿り着いた建物にいたメイン画像の女性。
本人曰く 23万年以上生きているが、生活年齢は17歳とのこと。
関連タグ
ミノタウロスの皿…同じSF短編で、食にまつわる物語。下記の「ミート・キューブ」の正体とも似ていることから、両作品のヒロインであるエステルとミノアが一緒に描かれたイラストもある。