概要
コント番組として
元々は1977年に『8時だョ!全員集合』中に放送されたコントが初めであり、1980年に『ドリフ大爆笑』でもコントを行った。
1986年に『月曜ドラマランド』枠で初めて独立した番組となった。レギュラーバラエティー版は1992年1月2日から放送が開始される。
バカ殿様の初出は不明であるが、1977年放送の『ドリフ大爆笑』内の朝寝坊コント(普通の一般家庭で横一列に寝ているドリフメンバーが次々と寝返りを打ち、最後尾の人が部屋の外に落とされるコント)には既にバカ殿の原型が見受けられる。
最後に落とされたのがなぜかバカ殿の格好をした志村けんで、「お前、それはないだろう〜」と言うオチで、時代背景やその後のバカ殿コントとは別物ものであった。
1980年前後の『全員集合』では、橋幸夫演じる立派な殿様の影武者として、いかにも愚者らしい白塗りの顔の志村が抜擢され、城内で大騒動が起こる…という内容のコントが披露された。
当時は黒澤明監督の映画『影武者』が話題になっており、橋も漫才コンビザ・ぼんちのおさむに物まねをされて再ブレイクしていた。
2005年頃から字幕放送で放送されるようになった(志村の声は黄色、桑野の声は緑色、それ以外の出演者の声は白色で表示される)。
また、2009年1月8日放送分からハイビジョン制作化され、同時に音声もステレオ放送化された。
なお、番組とは別に2006年4月に旗揚げ公演『志村魂(しむらこん)』を行う志村けん一座で舞台でも取り上げられる。
爺役は志村魂1・2では地井武男が務めていたが、2008年5月の3以降はテレビ版同様桑野信義が務めている。
キャラクターとして
本名:志村康徳(しむら やすのり)、通称「バカ殿」。
名前通りバカで、破天荒な性格の殿様。あまりのバカぶりに爺から「こんなバカは珍しい…珍バカだ!!」「バカのオリンピックに出たら金メダルが取れる」と評されるほどである。
装束は殿様らしいが、顔は真っ白で口紅を塗った(右半分しかテレビは写らないことと最近肌が荒れているという理由で左半分だけ塗らなかったこともあった)能面の小面のような顔をしており、ちょんまげをしている。
羽織の色は、初期は銀色系のものであったが、『8時だョ!全員集合』末期の頃から朱色系のものになった。下ネタとセクハラと悪戯が大好きで、城内にもからくりをたくさん仕掛けている。また、超オンチでもあり、宴会で吉幾三の「雪國」を歌ったところ、宴会場が半壊したこともあった。
父親である先代の殿は名君だったため、いつも爺からはそのことを絡めて小言を言われている。
それでも家来たちに対しては旅行へ連れていったり、お年玉をあげたり(ただし上島竜兵にはあげないことが多い)、悩みを聞いてあげたりと一人一人を大切に想っているため、なんやかんやと言われながらも家来たちは皆、殿に対して忠誠を誓っている。
基本的には温厚で、めったに怒ることはないが、家来(特に家老や側用人)に「バカ」と言われた時だけは、その場で刀を手にしてドスの効いた声を上げるほど怒りを露わにする。奥方はおらず、爺や家来からしばしば「いつ結婚するんだ」「早く結婚しろ」などと言われている(実際の志村も独身)。
苦手な人は研ナオコ姫で、遊びに来ることを拒みたいが、ナオコ姫が予告なしで来たり、家来が勝手に通してしまったりすることで、結局相手をして悲惨な目に遭わされることが多い。
親藩であり(その証拠に「丸に三つ葵」の徳川家の家紋が城内に見られる)、モデルは江戸幕府第9代将軍徳川家重である。
幼名は「竹千代」。
志村城の城主、志村藩12万石の領主(初期は50万石、25万石)。