概要
ドライ・ジンとドライ・ベルモットをステア(別のグラスに注ぎ、攪拌する。シェイカーで振盪するのではないことに注意)して カクテルグラスに注ぎ、カクテルピンで刺したオリーブを飾る。
「カクテルの中の傑作」「カクテルの王様」と称される。引き締まった辛口の味わい。
このカクテルに関してはドライ、すなわちジンを増やした割合が重視される。
現在のレシピではジン:ベルモット=3:1、通常のドライでは4:1、さらにジンの割合を増やすことがある。中にはベルモットと氷のみをステアしてから氷以外を捨ててジンを注いで再度ステアするエクストラドライという製法も。
なお、Mediumにおいては1:1、(しかもそのベルモットはスイートベルモットとドライベルモットが1:1いうレシピが存在する)。
かつてはスイートベルモットも普通に使われてたが「マティーニはドライが当たり前。ドライであればあるほど良い」という風潮が一般化してからはドライベルモットを使うのが半ば鉄則となっている。
有名なアレンジ
ボンド・マティーニ
ジェームズ・ボンドの「ウォッカ・マティーニを。ステアせずにシェークで」の台詞で有名なマティーニ。文字通り、ウォッカベースでシェークするのがベースで、ここから更にドライジンも入れたりベルモット以外のワインを用いたりとバリエーションがある。
007第一作「カジノ・ロワイヤル」で登場した、ジン・ウォッカ・ボルドーワインで作った物は、同作登場のボンドガールの名前にちなんで「ヴェスパー・マティーニ」と呼ばれる。
ただ、シェークすると口当たりがマイルドになる=シャープさが損なわれるので「邪道」と嫌うカクテル愛好家も少なくない。
あくまで都市伝説だが、使われている酒が英のジン・露のウォッカ・仏のワインであることから作者のイアン・フレミングの東西友好の願いが込められているとか。
チャーチル・マティーニ
ウィンストン・チャーチルが飲んでいたマティーニ…なのだが、これをカクテルと呼んでいい物なのか。
製法はベルモットの瓶を視界内に置いて冷やしたドライジンを飲む。
甘くなるのを嫌っての事らしい。正面から見ると甘すぎるので視界端に置いておくのがポイントだとか。
執事にベルモットを飲ませ、ジンを注いだグラスに「マティーニ」と囁かせた(息を吹きかけさせた)という話もある。
ヘミングウェイ
大の酒好きとして知られるヘミングウェイ。従軍中もジンとベルモットのボトルをぶら下げていたと言われ、ベルモットで口の中をゆすいで吐き出し、ジンをがぶ飲みしたと言われる。
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【ぴく酒】(酒擬人化)