概要
エレン・リプリーの遺伝子を受け継いだクイーンエイリアンの子宮から誕生した新種。
人間の頭蓋のような顔が特徴で眼孔が存在し内部には瞼と瞳があり、従来の無機的なエイリアンとは異なった有機的な肉体で構成された異形の生物。
エイリアンよりも人間に近くスマートな体型だが、体格は通常のエイリアンよりも大柄。そのパワーは凄まじく、腕の一振りでクイーンの上顎を吹き飛ばし即死させるほど。粘液に覆われた皮膚も柔らかそうな見た目に似合わず強靭さを持っているようで、クイーンを殺害した際に浴びた強酸性の返り血の中でも平然としていた。ちなみに視覚よりも嗅覚を重視して行動しており、匂いで同族か敵かを識別している。
口内にインナーマウスは無く一般的な生物と同じく舌があるため、噛み付き攻撃で獲物を襲う。
血液も酸性ではない赤のものと人間の要素を他にも多く備え、感情を鳴き声だけでなく表情にも表し、またリプリーに指示されれば敵を襲撃するのをやめることもできるため知能も強化されている様子が窺える。
クイーンエイリアンの子宮から胎内出産された存在であるが、産みの親であるクイーンに対しては自身の匂いが違っていた事でクイーンを母親とは認めず、憎悪の形相で睨み付けながら躊躇なく惨殺。一方で遺伝子上では祖母にあたるリプリーには自身と匂いが一致していたため母親と認識し懐いていた。リプリーに対する眼差しと態度は母親に甘える子供の様でもある。
しかし、リプリー以外の存在に対しては上述のクイーンエイリアンと同じく敵や獲物と認識し容赦無く殺しにかかる凶暴性も持ち合わせていた。そのためニューボーンは同族であるゼノモーフすらためらいなく殺すことが推察されるためシリーズ最凶の存在でもある。
劇中の終盤で何とかベティ号へ飛び乗り操縦席に座ったリプリーがオーリガから脱出する直前、彼女の後を追ってベティ号船内に侵入。そして閉まりきっていなかったベティ号のハッチを自らの怪力で閉めたことでベティ号は発進し、一行は脱出に成功した。しかしその直後、リプリーと行動を共にしていたアンドロイドのアナリー・コールを破壊しようと迫り、そこに来たディステファノをも殺害したため、現れたリプリーがコールを助けてニューボーンを落ち着かせる。だが、このままニューボーンを生かしておけばさらなる犠牲者が出ることは明白だったため、ニューボーンを葬ることを決意。リプリーが自身の酸性の血液をベティ号の窓に付着させたため窓に穴が開き、ニューボーンの体がその穴に吸い寄せられた。流石にニューボーンの強靭な体もこの急減圧には耐えられず、皮膚が破れて体の内側から体組織が宇宙空間へと吸い出されていった。悲痛な叫び声を上げるニューボーンを目の当たりしたリプリーはたとえ凶暴なニューボーンであろうと我が子のような存在だったため涙を流し、最期は彼女に看取られながら体全てが宇宙空間に吸い出されそのまま宇宙の藻屑と化したのだった。