CV:うえだゆうじ
1~3のいずれの階級にも属さない「はぐれ刻闘士」。
刻衣も着用せず、基本的にはパラスから授けられたグローブ型のアイテム・「アルケミーグローブ」のみを用いて戦う。
そのパラスへの忠誠心もなく、69話で初登場するまで、召集に応じていなかった。
飄々として食えない態度を取っており、戦う相手を完全に見下している。
格下と見なした相手との戦いを、「遊び」と称して憚らず、刻衣を着用していないのも、戦いに緊張感を得るためであるという。
とはいえ、そうした態度も全くの慢心ではなく、黄金聖闘士にも匹敵するという、圧倒的な実力に裏打ちされてのものである。
聖衣と激しく共鳴し、崩壊に導くアルケミーグローブの破壊力は、龍星座の盾も砕く程。更に殺気を完全に消し去ることで、自らの気配を遮断することを可能とする。
一方、非常に負けず嫌いな一面を持ち、自分の気が収まらないとあれば、自分が提示した条件も撤回して怒り狂うほどである。
その圧倒的な実力に反比例して、全体的に「子供っぽい」人物であると言える。
そうした心境の中でミラーが見出したのが、「聖衣を破壊して楽しむ」という遊びだった。
彼はアルケミーグローブの特性を活かし、白鯨星座のメンカルらを襲撃。
小宇宙すら使うことなく、多数の聖闘士の聖衣を破壊し、その聖衣石を奪っていた。
70話では、光牙、龍峰、栄斗、昴の前に現れ、昴の鋼鉄聖衣を破壊し、「一撃でも自分に入れられたら引く」とのゲームを提案。その破格の実力で、光牙達を追い詰めた。
このゲームは、栄斗の捨て身の攻撃を食らったことにより、光牙達の勝利で終わる。
しかしミラーは、自分の自信を傷つけられた事に怒って条件を破棄、本気の小宇宙で光牙らを叩きのめそうとする。
しかし、そこに現れたエウロパの説得により、戦闘を放棄し撤退した。
何気に本作における、チームプレイ偏重の戦闘スタイルに初めてツッコミを入れた人物であり、光牙達を「新世代の聖闘士」と呼んで面白がっていた。
ちなみに
刻闘士《パラサイト》らは主に土星や海王星などの衛星から名が由来されているが、今現在「ミラー」という名の衛星は存在しない。
(一応、“ミラー衛星”という軍事衛星《*アメリカがSDI(戦略防衛構想)の一環として提案し、地上から送られたレーザー光線を反射させて敵の軍事衛星を破壊するための人工衛星》は名称上存在するが…。)
これが関係して階級不明の“はぐれ刻闘士”という二つ名が付いたのか、それとも実は純粋な刻闘士ではなく元は別の組織に所属していた闘士なのか…?
(そういえば髪の色がどことなく海龍の海将軍に化けていたあの人っぽく見える。しかも嬉々として白銀聖衣をぶち壊す所はどこぞの噴火口に住まう鬼を連想させる。なによりミラー=鏡という点から、妻子持ちの男に恋をするヤンデレ二重人格お姉さんの片割れっぽく思えてしまう。…今後の展開で明らかになるか?)