概要
西部劇には欠かせない存在で、拳銃を片手にテンガロンハットをかぶり、荒野を舞台にするというのが一般的なイメージとなっている。当時の西部では野生のバイソンを狩猟することなども多かったため、ショットガンを手にしていることも多い。一般的には男性のイメージがあるが、ベル・スターやカラミティ・ジェーンといった女性のガンマンも実在しており、それに類するものも好んで描かれる。その場合も特に"ガンウーマン"と言い変えることはない。
そのほとんどがギャングや犯罪者などの無法者で占められているので、英語的には拳銃を使う殺し屋、犯罪者の意味合いが強い(→後述の現代的用法)。少数例外としてワイアット・アープなど保安官の中にもガンマンと呼ばれる人物がいるが、そのような保安官はギャングに対抗するため半ばギャングのような荒くれ者を選んだような場合だったようである。
現代的用法
西部開拓時代特有の荒くれ者は、現在ではガンスリンガー gunslingerかガンファイター gunfighter と呼ぶのがフォーマルとされている。西部開拓時代の新聞や手紙ではガンマン gunman、ピストリーア pistoleer、シューティスト shootist、あるいは単に悪人 bad man などと様々に呼ばれていたが、特に西部開拓時代のものを指す言葉としてガンスリンガーやガンファイターで統一することになったようである。
またgunmanという言葉は現代でも(主にアメリカの)新聞の見出しになることがあるが、その場合は乱射事件の犯人や暗殺者など、かつての用法と同じく「銃を使った人殺し」という意味合いで使われている。
また西部開拓時代のガンマンのイメージを外したい場合にガンナー(gunner)という言葉を用いている例もある(ただしガンナーは通常は砲兵のことを指す)。