概要
アスカガとは、『機動戦士ガンダムSEED』シリーズのキャラクター、アスラン・ザラとカガリ・ユラ・アスハのノーマルカップリングで、本作では数少ないコーディネイターとナチュラルのカップリングの一つである。
余談だが二人共、SEEDシリーズの主人公であるキラ・ヤマトとは密接な関係にあり、アスランは幼馴染で親友。カガリは双子で実のきょうだい(※どちらが上で下かは不明ではあるが、カガリは「自分は姉だ」と言っている)である。
本編にて
SEED
2人の出会いはアフリカから紅海経由でアラスカに向かう途中の無人島。当初はザフト兵と地球連合軍艦船の客分という敵同士の間柄だったが、お互い遭難し救助を待つ身だったこともあり一晩を共にした。
再会はストライクガンダムとイージスガンダムによる決闘の後。オーブ軍が派遣した調査隊に同行したカガリは、大破したストライクと、その近くで気絶していたアスランを目の当たりにする。
目を覚ましたアスランから、彼がキラと親友でありながら立場の違いから殺し合いに至ってしまった経緯を聞き、泣きながら説教する。
ザフトへの身柄引き渡しの際にはカガリから守り石がアスランに贈られ、以降は大切な御守りとして身に着けている。
その後、アスランは父から命じられていたフリーダム奪取に関する任務を独断で破棄してオーブ軍に協力し、生還したキラも含め肩を寄せ合い共闘する仲になる。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦出撃直前にはアスランの方から「君は俺が守る」という決意の言葉と共に口づけを交わし、名実ともに恋人関係になった。
SEED DESTINY
相思相愛の2人ではあったが、カガリは亡き父の跡を継ぎオーブの代表という重責を負い、一方のアスランは事実上プラントから放逐された上、先の戦いにおける戦犯の息子という立場から表立って動くことができず、名を偽って護衛としてカガリを守ることが精一杯だった。
アスランはカガリに指輪を送っているが…。
その矢先にブレイク・ザ・ワールドが発生し、アスランはデュランダルに請われザフトに復隊する。
しかし、それこそが二人を引き裂く「最悪の決断」であった。
カガリはオーブ議会のゴリ押しに負けオーブは中立国としての立場を失い、セイラン家の根回しとユウナ・ロマ・セイランの口八丁とトーン・ポリシングによりカガリは「実権も政治家としての資質も無いお飾りの姫」扱いされオーブ政権内で孤立し、カガリはユウナの口車に乗せられどんどん自信を失い「ユウナと政略結婚するしかない」とまで思い詰めるようになってしまった。
ちなみにユウナはカガリの婚約者ではあるが、その実態は彼女に自由な行動を一切許さず、カガリに対する人格否定を繰り返し髪型や喋り方まで矯正しようとするモラハラ男。
カガリを徹底的に孤立させ、自由な行動を許さずキラ達にも会わせずに正常な判断を奪って彼女を「お人形」の花嫁にするユウナの策略から救うため、カガリの侍女であるマーナはカガリの手紙をキラ達に届け、キラ達はカガリの置かれた異常な状況を察し、きょうだいであるキラさえ呼ばれていない異常な結婚式を潰しアークエンジェルでカガリを連れ去るのだった。
カガリがユウナの毒牙にかかるという最悪の事態は避けられたが、その代わりにオーブの実権は完全にセイラン家に乗っ取られてしまう。
もはや「国を追われた姫」となったカガリを護る騎士の役目として(また、ギルバート・デュランダルの野望を解明するため)、アークエンジェルは地球軍の傀儡となったオーブを止めるべく戦いに介入することになる。
アスランはキラ達の真意を問うが、現在のプラントに疑念を抱くキラはカガリを一人にした上に無断でザフトに復隊し、命令に従うままオーブを討とうとするアスランに激怒する事になり、明確にそれを指摘した上で彼の乗機であったセイバーを破壊する。
ここに至って、自分がカガリ達に対して大きな不義理を働いてしまっていた事を自覚したアスランは苦悩するが、エンジェルダウン作戦を機にデュランダルの本性と、自分が騙されていた事を悟ってザフトから2度目の離反を行い、ようやくカガリと手を取り合う。
そして、ザフトのオーブ侵攻によってセイラン家は滅亡し、代表としての実権を取り戻したカガリはアスランからもらった指輪を外した。
それはカガリが一人の女性としての幸せより、「オーブの国家元首」としての研鑽を積む決意であったが、メイリン・ホークの存在もあり、二人の関係は果たしてどうなってしまったのか…。
そして、現実世界で20年の時が過ぎた…。
SEED FREEDOM
カガリは前大戦同様に政治、アスランはターミナルでコンパスの裏方とそれぞれの戦いを続けており、一緒に過ごせる時間は前よりも少なくなっている。
だが、2人の心は確かに繋がっており、作品終盤にはそれが読み取れるシーンが散りばめられている。
また、同じくターミナルに所属しているメイリンは結局はアスランに対して恋愛感情を抱くこと無く、むしろ彼とカガリの関係の進展を最前列で応援する(と言うか楽しんでいる)立ち位置となり、また、カガリを姉の様に慕い、オーブ代表の後継者として教育を受けるトーヤ・マシマの存在もあって、二人に幸せな未来が待っている可能性が示唆されている。
さらに本作の入場者特典第1弾として配布された短編小説「二人の逃避行」では、2人の束の間の休息が描かれている。
余談
人気CP
タグ使用数を見てわかる通り、作品きっての人気カップリングになっている。
2021年にガンダムファンクラブで実施されたガンダムシリーズのベストカップルランキング投票でも1位を獲得しているなど、その人気の高さが証明されている。
映画公開後の舞台挨拶では、監督が「トーヤが一人前になった頃(=カガリが代表の責務から解放される頃)に、また二人のドラマが始まるのではないか」とアスカガの今後についてほのめかし、アスラン役の石田彰氏もファンへ「おめでとうございます」と祝いの言葉を投げた。
また、公式グッズでもツーショットの絵が多数描かれているが、『FREEDOM』とバンダイナムコアミューズメントのコラボレーションによる「47都道府県ご当地ステッカー」では、東京・お台場の実物大ユニコーンガンダム立像の前にてカメラ目線でピースサインをするキラ・ラクス・カガリと、ピースサインをしつつも視線はカガリの方に向いていたアスランという絵が公開され、ネットニュースで「アスラン・ザラ、お台場で彼女をガン見」とネタにされていた。
響きからの連想
2000年代に一世を風靡したアニパロ雑誌・ファンロードの読者投稿の一言コラムにて「アスカガ→尊氏(たかうじ)と続けたい」という投稿がされてたことがあった。