概要
ギニュー特戦隊は、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』およびアニメ作品『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボール改』に登場するフリーザ軍所属の架空の戦隊。銀河系トップクラスと名高い戦士を集めた5人のエリート部隊。
初登場は其之二百七十二「間に合え!!ななつのドラゴンボール」。
アニメでは『ドラゴンボールZ』第61話「迫る超決戦!ギニュー特戦隊只今参上!!」。
『ドラゴンボール改』第28話「迫る超決戦!ギニュー特戦隊只今参上ッ!」。
『Z』では独自要素として92話から再登場。いつの間にか界王星に現れ、あの世を征服するために拠点にしようとする。
特徴
フリーザの側近であるザーボンやドドリア、そして2人を倒した当時のベジータさえ上回る戦闘力を有し、北の界王も恐れる存在である。ギニューの台詞によれば、それぞれの出身種族の中でも突然変異で生まれた存在を集めているとされる。
圧倒的な戦闘力を持つ戦闘集団であるが、これまで残虐非道な言動が目立っていた他の兵士とは異なり、間の抜けた一面を持つ異色のチーム。
悪の軍団の内部組織でありながら、戦隊ヒーローをモチーフとしており、登場時には必ずスペシャルファイティングポーズというチーム独自のポーズを決める。
隊員同士の仲も悪くないが、全員どこか変わった性格をしており、仲間が戦死した際には友情や戦力の低下よりも、ポーズの様式美が崩れることのみを気にしていた。グルド、バータ、リクームが倒されたことをジースがギニューに報告し、孫悟空たちのもとへ出撃する直前にポーズを決めるが、2人だけではこのポーズがしっかりと決まらないことを悟ったギニューは、隊員たちを倒されたことに激怒している。
他にも、闘う順番をじゃんけんで決める、チーム内での貸し借りはチョコレートパフェで賄うなど、一見ふざけているような言動を多数見せているものの、上述の通り実力や忠誠心は本物であり、職務自体は完璧に遂行するのでフリーザからの評価は高い。
ただしスペシャルファイティングポーズなどはフリーザの趣味に合わないらしく、対応に困る場面がある。
隊員全員の名前は乳製品に由来している。また『ドラゴンボール改』でテーマソング『参上!!ギニュー特戦隊!!』(作詞:山田ひろし、作曲・編曲・歌:山崎燿)が追加された。
TVSPにてアボ・カドという二人組と肩を並べる存在であったことがベジータから語られた。
映画「ブロリー」でも、回想シーンでメンバー全員が登場(同時に銀幕デビューも果たした)。
フリーザがコルド大王から軍を引き継ぐ前から既に結成していたらしく、原作の時系列を考えるとかなり長く勤めていた事になる。フリーザ父子、ザーボン、ドドリアと共に容姿はほとんど変わらない。
前述の通り、フリーザの趣味には合わないらしいがコルド大王は特に気にしていなかった為、意外と趣味が合っていたのかもしれない。
只、原作ではベジータもそうだったようにコルドの存在を知らされていない事を窺わせる台詞をギニュー達が口にしていたりする(ジース以外の隊員が全滅したことを知り「フリーザ様以外で我々より強い者はこの宇宙にいないはず!」と断言し、ジースも「今までそうだと思っていたが現にやられてしまった」と答えている。メタ的な事を言えば、コルドの登場はじめナメック星編以降は連載延長による後付けなので、仕方ないと言えるが…)。
メンバー
ギニュー
特戦隊の隊長。悟空との対戦中不意打ちを仕掛けたジースを「手出し無用」と叱り飛ばすなど、一対一の勝負にこだわる独自のフェア精神を持った戦士。体は薄い紫色をしており、頭には黒い角が2本ある。純粋にフリーザを尊敬する数少ない大幹部の1人であり、フリーザの部下の中では最も高い戦闘力を持つ。他人と体を入れ替える技「ボディチェンジ」の使い手。
名前の由来は牛乳。
ジース
特戦隊のサブリーダー的存在で、『参上!!ギニュー特戦隊!!』でもNo.2を名乗る。メンバーの中では比較的地球人に近い姿をしているが、肌は赤色で白い長髪を持つ。必殺技は「クラッシャーボール」。アニメでは「ギニュー特戦隊の赤いマグマ」と名乗り、バータとの合体技「パープルコメットクラッシュ」も使う。
名前の由来はチーズ。ただし、チーズ→ヂース→ジースと若干迂遠なもじり方なため、1人だけ乳製品ではない(=ジュース)と言う誤解を受けることがある。
バータ
体は青色をしており、隊員の中で身長が最も高い。アニメでは「ギニュー特戦隊の青いハリケーン」と名乗っている。「宇宙一速い」と自負し仲間からもそのスピードが特技と認められ、クリリンらを驚愕させた。
赤と青のコンビとしてジースとツーマンセルを組んでいた様である。
戦隊のメンバーの中で彼のみ目に瞳が無い。
名前の由来はバター。
リクーム
パイナップルのような髪型と地球人のような肌の色をした筋骨隆々の大男。総合的な戦闘バランスではジースにサブリーダー格を譲る立場になってはいるが、パワー面はジースを遥かに凌ぎ、事実上特戦隊ナンバー2の実力を持つ。その外見に違わず、高い攻撃力と耐久力を持つ、鍛え上げた肉体の戦士である。
名前の由来はクリーム。
グルド
体は緑色をしており、全体的に丸まった体格をしていて背が低く、また目が4つある。その外見同様醜悪で残忍な性格をしている。戦闘力の数値は隊員の中で最も低く、特戦隊のメンバーの中で唯一ザーボン、ドドリアなどの幹部クラスよりも低い。だが、時間停止や金縛りの術など主に相手の動きを封じる様々な特殊能力を使いこなすため、数値としての単純な戦闘力以上の高い実力を持つ。
名前の由来はヨーグルト。
ゲーム作品
『スパーキング』シリーズや『レイジングブラスト』シリーズにも全員揃って登場する形となるが、ギニュー以外のメンバーが登場しない、またはサポートキャラとしてのみに登場する作品が多い。
本シリーズではフリーザとの掛け合いが用意されており、フリーザが勝つと「アナタ達はもう少し真面目におやりなさい!」と叱責され、遠回しにではあるが日頃の不満を漏らされている。
近年のドラゴンボールゲームに追加されたIfストーリーでは、ギニューを主人公にしたエピソードも多く、ギャグ満載な明るい感じのストーリーに仕上げられている事が多い。
…が、必殺技で仲間を呼ぶことがあるゲームでは仲間が全員欠けた状態で戦わないといけないことになるので難易度的には相当厳しい。
ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!
初登場作。ファミコンにて発売。これ以降の作品ではボスタイプのキャラとして登場した。
超サイヤ人伝説
スーファミに発売。彼らと同じ姿形をした色違いの雑魚敵が登場した。
武勇烈伝
ギニューとリクームがプレイヤーキャラとして初登場した格闘ゲーム。
偉大なるドラゴンボール伝説
残る3人がプレイヤーキャラとして初登場。PSにて発売。
舞空烈戦
ニンテンドーDSにて発売。ストーリーモードでは超サイヤ人のトランクスに会ってしまう、悟空とベジータがブロリーと戦っているところにうっかり辿り着いてしまう、せっかくドラゴンボールを揃えたのに超サイヤ人の悟空に襲われる、仲間を蘇らせたらまたブロリーに襲われる等…と散々な目に遭っており、大半のバトルが前述の仲間がいない状態であるため必殺技はおろか投げ技さえも出せず、気弾と打撃のみで戦うことを強制されるため全キャラのストーリーの中でもかなりの難易度。
なお、一瞬だけ悟空の身体を借りてかめはめ波を撃つ「ボディチェンジスペシャル」を習得している。ブロリーを宇宙の果てまで吹き飛ばせるほどの威力を持つが、ブロリーは死ななかった。
更に対戦での立ち会い会話のシーンでは、クウラ機甲戦隊とはライバル同士にあたるらしい。
ドラゴンボールゼノバース
「ネオ・ギニュー特戦隊」を結成することがある。
ギニューがカエルになった後に結成され、なぜかナッパがメンバーに加わっている。…ナッパ特戦隊でよくね…?
ドラゴンボールフュージョンズ
2016年、3DSにて発売。本作ではフリーザが封印されてると思われる宇宙船のバリヤーを解除するために、時間と空間の狭間・第2層にあるサタンシティで主人公達に助けを求めて登場する。解除させた後はマキシフュージョンをお礼として伝授させた。フリーザの復活後は自らの正体を暴くも、主人公達の事をとても気に入ったため、敵意や殺意を一切持たずにして戦いを挑んだ。第5層にある時空一武道会では主人公達と再戦するために参加するも、敗退される。クリア後の世界でも再び戦いに挑むが、再び負けた暁にギニュー特戦隊を解散すると宣言した………のだが、その直後に新生ギニュー特戦隊として再結成し、主人公達とまた会う事をお互い誓い合った。
本作では原作にあった残忍さは一切目立たず、むしろギャグを中心的に行動し、特に主人公達を気に入るほどの親しさを見せるなど、意外と良いキャラとして仕上げられていた。特にトランクスと悟天のフュージョンを見習った事で、リクームとバータがリクータへと変身し、ジースとグルドがグルースへと変身した。更にEXフュージョンでリクームとグルドがリグルドに、ジースとバータがバースへと変身するが、ギニューの場合はダサいポーズを決めるのが好きな者同士と言う事からグレートサイヤマン1号と相性が抜群でギニューマンに変身できた。
また、同作では彼らを女体化したゲームオリジナルキャラクターのドーラ特戦隊が登場した。メンバーはジース似のドーラ、ギニュー似のショートニー、リクーム似のベニーナ、バータ似のキャノラ、そしてグルド似のパームであり、悪役であるギニュー特戦隊とは逆に、世を守るために悪と戦う正義の特戦隊として登場している。性格や立場も正反対だが、服装と頭部はギニュー特戦隊とは変わらない。こちらの名前の元ネタは「油脂」と思われる(ラード、ショートニング、紅花油、キャノーラ油、パーム油)。
ドラゴンボールZKAKAROT
主に悟空として原作の物語を追体験する作品で、活躍は原作およびアニメと同じ。
また、戦闘訓練用データとして、幻の6人目の女性メンバーであるボニューが登場。
特戦隊の結成時、ギニューが最初にスカウトした戦士だったらしいが、ファイティングポーズが嫌で、ノリについていけずに脱退したとされている。
ドラゴンボール_ザ_ブレイカーズ
非対称アクションゲームの本作ではシーズン3からチームワークで戦うチームアップ型レイダーというコンセプトで隊員全員で参戦。
(ただしレイダーのレベルは4までという事もあってかレベル3担当がジース&バータとなっておりバータのみ非プレイアブル、バータ自体は技呼び出し・エリア破壊・フィニッシュ等でジースに加勢する。)
レベル事に操作キャラが切り替わる仕様になっており、撃破されても次のメンバーに交代(レベルアップ)することができる。
また撃破されず進化ゲージを貯めてレベルアップした場合、生存している前のレベルの隊員が様々なアシストを行ってくれるようになる。
半面、撃破されても交代できる使用上、各メンバーは体力が低めに設定されておりサバイバーの猛攻を受けるとあっさりとやられてしまう上に、次以降のメンバーはアシスト無しになってしまう。
特に隊員の生存がステータスや必殺技の性能に直結しているギニューはやられたメンバーによっては大きく弱体化されてしまう。
いかに隊員を欠かさずに戦えるかが鍵となっている。
余談
ネタキャラのように思えるが、ベジータが悟飯達との共闘を通じて地球側に着く・彼らがナメック星にやってくる際に使用したボール型宇宙船があったことでナメック星の爆発から悟空が生き残れた・それまでヤードラット星を攻めていたので悟空が瞬間移動やフュージョンを習得するキッカケになるなど、後の物語に与えた影響は大きかったりする。
パロディ
- 『Vジャンプ』においては、ギニュー特戦隊をパロディ化したオニュー特戦隊というキャラクターが登場している。こちらは各メディアの最新情報を伝える役割を持っており、特にジースのポジションであるニュースは完全に女性である。
- 『ドラゴンボールゼノバース』では、ギニュー特戦隊にあこがれる魔人の女性NPCキャラのタイノが登場する。こちらはギニュー特戦隊を真似てタイノ特戦隊の結成を目論んでおり、ギニューと同じ形態の戦闘服やスカウターを身にまとっている。
関連イラスト
関連タグ
特警ウインスペクター、地球戦隊ファイブマン:当時鳥山氏の子息が番組を観ていたのがきっかけで生まれたと言われている(「特」警+地球「戦隊」で特戦隊)。
クウラ機甲戦隊:映画に登場。
バーダックチーム:同じく五人体制の集団。原作漫画には登場せず、メディアミックス作品に登場。
二枚屋親衛隊:ギニュー特戦隊の女性バージョン的な方々。こちらは上司に全員が蹴りを入れる。それも含めてのポーズ。
※よくあるタグ誤字
×特選隊
○特戦隊
ついでにこうでもない
×督戦隊
○特戦隊