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「拙者の名はザンギル。お主と話がしたい」


DATA

別名宇宙侍
身長2.2〜54m
体重77kg〜5万4000t
出身地宇宙
唐橋充
デザイン辻本貴則
スーツアクター岡部暁

概要

第17話「さすらいのザンギル」に登場する宇宙人。

宇宙侍ザンギル

状になった右腕を武器とし、「宇宙侍」の異名を持つ。

初登場時にはいわゆる人間態として、茶色のマントを羽織った地球人の男性の姿をしていた。

「ザンギル星人」ではなく一個人として「ザンギル」と名乗ったため、種族名や出身の星は不明


地球文化も一通り学んでいるらしく、その中でも文化が特にお気に入り。それ故に古風な物腰と侍口調で話し、一人称拙者

さらにコーヒーという好物まで得て、「美味しくなーれ……」と嗜んでいる。

行きつけの喫茶店まであり、店主である老婦人からは「いつもありがとうね」とサービスでコーヒーゼリーを付けて貰うなど常連客としてもてなされ、本人も「かたじけない」と礼を述べる仲。

ウルトラシリーズではお馴染みとなりつつある、内側からの侵略といった二心なく地球社会に溶け込み、人類文化をエンジョイしているタイプの宇宙人である。


宇宙侍ザンギル

地球にやってきた目的は「怪獣の魂を成仏させる」ため。

かつてのザンギルは星から星へ飛び回り強者を倒すことに生きる喜びを見出す危険な人物で、本人曰く「命知らずの愚か者」だったが、ある時途轍もない剣の達人に敗戦したのを契機に、彼から与えられた「成仏できず彷徨う怪獣達の108の魂を救う」使命を遂行するため活動していた。

つまり地球や人類に対して利害や怨恨は持たない立場なのだが、剣の達人から授かった「鎮魂の儀」に必要となる結晶体の効果により以前ブレーザーに倒された怪獣達の幽霊が相次いで出現するという事件の原因となっていた。


本来の宇宙人としての形態は、尖った頭部を持つ痩せ型のシルエットで、刀の柄巻をモチーフにした意匠を持つボディが特徴。胸部にはのような形の黄色い発光体があり、メトロン星人などと同じように言葉を話すと発光する。

戦闘の際は片腕の肘から先の全てを刀身に変化させることができ、これは人間態でも使用可能。手を刀身にしているのか、もともと刀身状態なのを普段は手にしているのかは不明。

また、頭部も鋭い刃となっており、こちらを用いた攻撃もできる


活躍

剣の達人からの使命に従い亡き怪獣達の鎮魂の儀を続けるザンギルは、数多の怪獣が命を落とした地球にも目を付け来訪。

図らずも結晶体の効果で半実体化した怪獣の魂による騒ぎを起こしてGGFSKaRDに認知され、彼らに「本件の最重要人物」としてマークされてしまう。

その後、彼を捜索するヒルマ・ゲントと接触し、彼の目の前で107体目たるレヴィーラを実体化させ斬ってみせる。


ザンギルは3日前に最後となる108体目の怪獣の魂と遭遇していたのだが、余りにも強かったため、結晶の能力を悪用され怨霊と化してしまうアクシデントが発生。自分1人では手に負えない上、実体のない魂怪獣にはSKaRDも直接攻撃ができないこともあり、情報を提供し協力を求めるために敢えて姿を見せていた。

行き付けのカフェにてそれを伝えたザンギルは半ば強引にゲントの協力を取り付け、最後の怪獣の魂の鎮魂を行うべく行動を開始した。

結晶を悪用して怨霊化していた怪獣とはニジカガチ(怨霊態)だった。元々「神」と評されるほど大きな力を持っていた怪獣だが、さらに怨霊態となったことで実体化と霊体化を任意に切り換えられる能力まで獲得した強敵に対し、ウルトラマンブレーザーと共に立ち向かうも苦戦を強いられる。


戦いの中でザンギルはブレーザーのチルソナイトソードに力を分け与えて霊体も斬れる剣としたことで形勢逆転。見事な連携によってニジカガチを追い詰め、頭部の刃によってニジカガチが纏っていた炎を斬り、そのままブレーザーによる一刀両断へと繋げた。

だが、ニジカガチの凄まじい怨念は尚も鎮まらず、着地した隙を突かれたザンギルは両断されたニジカガチに挟まれる形で憑依され、その肉体を操られてしまう事態に陥る。


ニジカガチに操られたザンギルはブレーザーを攻撃してしまうも、アースガロンで臨場し事態の推移を監視・警戒していたテルアキ副隊長ヤスノブ隊員がブレーザーを支援すべく武力行使を決断し、ザンギルへの攻撃を開始する。

砲撃を受けアースガロンにターゲットを変えたザンギルは、ニジカガチが使っていた炎を纏った剣の攻撃でアースガロンを瞬く間に圧倒。再びブレーザーに襲い掛かるも、この間に体勢を立て直していたブレーザーはすれ違い様の一閃でザンギルを切り伏せた。


その直後、ザンギルの身体から離れ逃げようとするニジカガチの魂だったが、ブレーザーに加え倒されたはずのザンギルが起き上がり、息の合った挟撃で遂に鎮魂される。

ブレーザーに倒されたかに見えたザンギルだったが、チルソナイトソードは命中する寸前で刃を反しており、峰打ちによって仮死状態に陥っていただけだったのだ。


晴れて「108体の怪獣達の魂を救う」務めを果たしたザンギルは、再びお気に入りのカフェでゲントと待ち合わせる。「これからどうするのか?」尋ねるゲントに、ザンギルは予想外の答えを返した。


「拙者にこれから……はない」


実はザンギルもまた既に死んでいた身であり、この鎮魂の旅はザンギル自身の魂の旅でもあった


長い旅の間、彼はずっと孤独であった。しかし「最後にゲントとブレーザーという短い間ながらも共に戦う仲間に会えた事を誇りに思う」と語る。


今生の別れと知ったゲントは改めて名乗るとともに自身に宿るブレーザーの名前も告げ、ザンギルは「ありがとう、ゲント殿。ブレーザー殿」と感謝を述べ清々しそうな空気を纏う。

ゲントは「注文したコーヒーがまだだぞ」と引き止め、ザンギルも店主のほうに目をやってバツの悪さを感じつつ「それだけが唯一……心残りじゃのう……」と微苦笑を浮かべたが、そのまま穏やかに光となって霧散していった。


不意にザンギルがいなくなったのに気付き、店主は不思議そうに店内を見回すが、ゲントはただ「先に……帰りました…」と答えるしかなかった。


ザンギルのいなくなった席を前に、ゲントはどこか寂しそうな顔を浮かべ、運ばれてきたコーヒーへ献杯のように口をつけるのであった……。


顕現石

宇宙侍ザンギル

かつてザンギルを打ち破った剣の達人から手渡された謎の石。

大きさは手の平サイズで、複数の白い結晶体が融合したような見た目をしており、緑色の光を放っている。


目に見えない怪獣の魂に仮初の姿を与え、曖昧ながらも実体化させる力を持つ。

実体化した怪獣は建物に登ったりは出来るものの、人間や自動車を踏み潰すことなくすり抜けるようなおぼろげな状態で、捕食や破壊といった本能的な行動をするわけでもなく、かつて倒された地域をただ徘徊している。

SKaRDに目撃された件だと、茨城県沓波市ビルの上に居座るタガヌラーノヴァイオ社跡地ではレヴィーラを実体化させて斬っている。

他にもモニター越しの目撃情報ではあったが、池袋にてバザンガ、先美湾にてゲードス、小丘市にてデルタンダルを実体化させ、物語開始前に成仏させている。

ただし、相手の力が強いと逆に力を吸い取り、姿どころか肉体まで得て怨霊と化してしまうらしく、本エピソードの原因となってしまった。


実はザンギル自身も既に死亡しており、本エピソードの怪獣達と同様に幽霊の状態だったのは前述の通り。

石の力を使って仮初の肉体を作り出し現世に留まっていたわけだが、物に触れたり飲食したりと、その様子は目の前で対話したゲントも生者と区別がつけられないほど。

彼もまた、ニジカガチのように“肉体を得ることができる程に強い”ということだろうか?


余談

  • 名前の由来は「斬(ざん)」+「斬る(きる)」の組み合わせからと思われる。
  • 宇宙人態はプレミア発表会で先行登場していたが、この時は名前の公開はされていなかった。
  • ソフビはウルトラ怪獣500シリーズで商品化。右腕が剣の状態で立体化されている。
  • 演じる唐橋氏は、ウルトラシリーズに出演するのは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』に登場したキール星人グランデ以来となる。
  • デザインは、前回モグージョン同様に辻本監督が担当。「最初に2つ名の「宇宙侍」が浮かび、そこからデザインを起こしており、見た瞬間に切れ味を醸し出し、ボディは日本刀の柄巻のイメージ等を取り入れ、ひたすら刀剣に拘った」と語っている。
  • ザンギルを演じた唐橋氏の妻である水野美紀氏のYouTubeチャンネル「シネマライフ」に辻本監督がゲスト出演した際には、この回の裏話としてザンギル採用の経緯に触れている。制作会議で「エレキングなどリバイバル怪獣が出てくる事も多いウルトラシリーズだが、ブレーザーでは新規怪獣がたくさん出る。辻本監督も自身の担当回で新怪獣出していいよ」という話になったそうで、これまでそうした機会にはデザイナーに発注していた辻本監督も、余裕があったら自分でデザインしたいという思いから「描きたい!」と手を挙げたところ「描けるもんなら描いてみいやとなって、ちゃんと書いたら(デザインしたら)採用された」のだとか。「ミイラっぽい」という感想を抱いた水野氏に対して、ぐるぐる巻きのデザインは刀の柄巻きモチーフという返答で大いに納得されている。(出典)
    • 顔がシンプルなシルエットになった事についても、「色々と描きすぎて訳が分からなくなったため「刀でいいや!」と大幅に削ぎ落したエピソードを明かしている。
    • 「宇宙侍」の二つ名は響きの良さから採用され、そこを基点にキャラクターや話を考えていったそうな。
    • 唐橋氏に関してもノリノリでザンギルを演じていたことが語られ、過去出演作のパロディなども含め監督へ様々なシーンの提案をしたり、撮影の都合からやんわり断られたり(笑)していたらしい。劇中の侍言葉も唐橋氏自身が役作りとして手ずから台詞を作ってきたもので、同時期に出演していた舞台に参加する侍に詳しいスタッフから監修を受けたというこだわりようだった。
  • 第17話が放送された11月11日は、一般社団法人・日本記念日協会により「サムライの日」と認定・登録されている。
  • 劇中で語られた「108の魂を沈める」というのは人間の煩悩の数が元ネタと思われるが、役者が役者だけにこちらを連想する声も多かった。これにはゲント役の蕨野氏もXにて反応している
  • ザンギルの死亡時期や、剣の達人がザンギルに石を与えた時期は正確には不明ではあるものの、仮に達人が件の彼と同一人物だった場合、彼の顛末を知る視聴者の一部からは、「彷徨う魂となっていたザンギルを救うために、石の力を使って一時的に復活したのではないか」という説が囁かれている。
  • 劇場版のオーディオコメンタリーにて同映画の監督を勤めた田口清隆監督が冒頭の自宅のマンションで皿洗いしてるゲントのシーンは当初ゲントがマンションの屋上でシーツ干してる時にザンギルを出す予定であったがいいロケ地が見受けられなかったため見送られたと話している。

関連タグ

ウルトラマンブレーザー ブレーザー怪獣 ウルトラ怪獣

宇宙人 幽霊

光落ち


戀鬼ザムシャーメカザム紅蓮騎メカムサシン:過去作に登場した侍・武士モチーフの先輩ウルトラ怪獣。この内ザムシャーは、劇中で過去に対面した可能性が示唆されている。また戀鬼及び紅蓮騎は、幽霊である点も共通する(ザンギルとは真逆の怨霊であるが)。また、メカムサシンとは時代錯誤の日本観が絡む点でも共通している。


錦田小十郎景竜:地球人だが、ウルトラシリーズにおける人間型の侍キャラクター(かつ幽霊)の先輩。なお、彼は並行世界の同一存在が確認されている。


マグマ星人:右手を武器に換装する宇宙人。『ウルトラマンメビウス』では、二人がかりで凄腕の剣豪に挑むも、一刀の下に斬り伏されている。


ツルク星人:こちらは両手に刀身を移植した凶悪な宇宙人。ザンギルも元は戦闘狂寄りの人物だったため、剣の達人との出会いと敗北がなければこうなっていた可能性もある。


ナックル星人オデッサ:元々は戦闘狂の悪人だったが、真の強者との戦いで敗戦したことがきっかけで、悪事から足を洗った宇宙人繋がり。ただし、彼の最期はザンギルよりも悲劇的なものであった。


イルトとある使命のために宇宙中を放浪し、地球でウルトラマン達に協力を仰いだ(ただし、手段はやや強引)人物繋がり。


ギロン:空中にいるニジカガチ(怨霊態)への高速頭突きを見て、こちらを連想した視聴者も。

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