概要
この『親日罪』という名称は俗称であり、正式名称は『親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法』(韓:친일반민족행위자 재산의 국가귀속에 관한 특별법)と呼ばれる法律である。
また、国家的に反日である地域において親日を表明した場合、公的に処罰を受けたり民間的に不利益をこうむることが存在するため、それをネットスラングでこう呼ぶ事もある。
法律
大韓民国で定められている法律の一つで、韓国での通称は『反日法』とも呼ばれるが、日本においては主にこの名称で知られている。
この法律は盧武鉉大統領時代の2005年に、「ヨルリンウリ党(開かれたウリ党)」(政権与党)の崔龍圭や、「民主労働党」(革新政党であり、当時野党、労働組合を支持母体とした政党)の魯會燦など、与野党の計169人の議員によって国会に提出され、12月8日に可決し29日に公布された。
これに伴い、大統領直属の国家機関として『親日反民族行為者財産調査委員会』が設置され、韓国国民の中で日露戦争以後大日本帝国からの開放以前に親日派であったとみなされた者は、『反民族行為者』として財産を選定され、それらを国家に帰属させるとしている。なお当時の人物はすでに死亡している場合が多いため、相続等によりその土地を継承した人物に対しても没収を行うとしている。
またこれに類似した法律として、『日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法』というのも存在する。これは11人の委員を選出して「反民族行為認定者」(ただし罰則はない)を決定するというものであり、3年にわたって「反民族行為」を調査するという法律である。
ただしこの法律に関しては違憲法律審判を求められている。
適用例
親日派から土地を没収
2007年2月15日に「合計270万坪の土地」を対日協力による不法利得であるとして、それらを相続した計41名から没収する手続きを開始すると発表した。
同年5月2日には、韓国併合のための条約である韓国併合ニ関スル条約を締結した李完用の子孫である9名から、「154筆(約25万4906平方メートルで、36億ウォン相当、日本円で約4億8000万円)の土地」を没収する旨の決定を下している。
李完用は朝鮮の国王をロシア公館に亡命させる露館播遷を成功させたり、日本に朝鮮王室の人員を取り込ませたりしたという、時代背景的には有能な人物であったが、この件により親日派扱いされてしまった。
売国奴認定
呉善花氏への入国拒否
韓国系帰化人で日本の作家・評論家である呉善花氏が、韓国から入国を拒否された一連の事件。
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金錫源将軍に対するレッテル貼り
大日本帝国陸軍の軍人であり、民族的には朝鮮人ながら、将校の地位まで上り詰めた。最終階級は大佐であり、終戦後は大韓民国陸軍に入隊し幹部となって、朝鮮戦争においては敗北寸前の韓国軍を立て直し、北朝鮮軍を恐れさせるほどの活躍を見せた金錫源(日本人名:金山錫源)将軍は、韓国を滅亡の危機から救った英雄であるにも関わらず、1978年に亡くなってから親日罪』『親日反民族行為者』と認定されて売国奴のレッテルを貼られ、現在、彼の親族は迫害を受けて大変苦労しているという。
問題点
問題点は二つ程存在しており、一つは『罪刑不遡及主義』という近代法の原則に違反している事後法あるいは遡及法ではないかと言われている点、もう一つは『連座制禁止』条項や「私有財産保護」の原則を無視して親族にまで責任が遡及している点である。
そもそもこのような「現在の政府と敵対した組織に協力した人員の処罰」は、戦争後等にはよく行われている行為であった。
大韓民国の場合でも、独立直後の李承晩(大韓民国の初代大統領、反日反共として知られる)政権において1948年に反民族行為処罰法という同様の法律を施行している。
ところが、これは対象を強く取りすぎたために警察組織の反対にあってうやむやにされてしまった。これは当時の大韓民国の警察は、朝鮮総督府を通して連合国より引き継いだものであり、実施すると警察の上層部さえも多数逮捕されて制度自体が崩壊する恐れがあり、さらに彼らは大統領の支持者でもあったため、自らの基盤をも危うくする行為であったために保留とされた。
そして独立後に半世紀以上経って、軍事政権時代から民主政権時代へとようやく移り変わった今更になってなぜか再浮上し、成立に至る。しかし古びた法をそのままに実行したためか、韓国の憲法の条文『遡及立法禁止の原則』および『一事不再理』や『連座制禁止』など、様々な現行法に抵触する可能性があるのではと日本で騒がれているが、韓国では全く問題なしとの結論が法廷によって導き出された。
念のために言っておくが、他の先進国でこのような原則の破られ方をされた事はなく、韓国も『民主主義』の先進国であり、断じて旧支配体制の独裁国家ではない。 なのになぜこんな法律がまかり通ってしまったのか…。
その他の国
日中戦争および大東亜戦争において大日本帝国に協力した人々は、例えば中華民国、中華人民共和国、モンゴルなどにおいては戦争終結後速やかに処分されたりしていると思われ、また大韓民国と同等に分割された朝鮮民主主義人民共和国などでも同様に処分されたらしい。そのためこのような問題が起こる可能性は無いに等しい。
実在の法律以外の用法で使われるケース
李栄薫教授弾圧
この法律が成立する1年前の2004年9月2日、韓国MBCで放送された番組『MBC100分討論』において、出演したソウル大学の李栄薫教授が、
「従軍慰安婦は売春業、朝鮮総督府が強制的に慰安婦を動員したとどの学者が主張しているのか」
という慰安婦の強制連行を否定する発言を残している。
この放送直後から、挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)や遺族会などといったあらゆる反日団体が、ソウル大学に集団抗議を行って、李教授の辞任を要求してきた。
更に朝鮮日報など多くの韓国メディアも李教授の発言を批判的に報じ、李教授は孤立無援で袋叩きにされ、最終的には『ナヌムの家(自称元慰安婦数名と、若者を中心としたボランティアスタッフが共同生活を送っている施設)』にて、自称元慰安婦たちに囲まれて40分も恫喝され土下座を強要された。
その上でその姿をマスメディアによって韓国全土に晒されるという精神的拷問を受けさせられ、社会的に抹殺されたのである。
この事件が韓国社会に与えた衝撃は大きく、この事件以降は韓国内でいわゆる慰安婦問題について、反日団体の主張に表立って異論を唱える者が誰もいなくなってしまった。
韓国ではマスコミが民衆迎合に走っているために、民意の反日によって個人の「学問の自由」や「言論の自由」が脅かされているのである。
反日のためなら殺人も正当化
親日派老人殺害事件
2013年9月12日付の『世界日報』によると、同年5月においてソウルにある宗廟市民公園という観光スポットにて、日本統治時代を知る95歳の老人が、当時の時代を称賛し思い出話を語っていたところ、それを聞いた38歳の酩酊男(酷く酒に酔っている男)が激怒して殺害し、懲役5年の実刑を受けた事件が起こっている。
被害者の老人は日本統治時代は二十代であり、当時の時代の実態について歴史の生き証人として語ってもらうには相応しい人物だが、加害者の男は酒に酔っていたとは言え、日本統治時代を肯定的に語る老人に対して怒りを抑えられず、歪んだ愛国心の赴くまま老人を蹴り倒して杖を奪い、頭を何度も殴リつけて殺害している。
しかし、この事件について騒ぎ立てるマスメディアは全く存在しない。
それどころか、驚くべきことに韓国内の世論はこの殺人犯に対して同情的で、特にインターネットでは殺人犯を「愛国者」「義士」などと称え、被害者の老人に対しては「親日売国奴」「日帝を称賛する非常識なジジイ」「死んで当然」などと罵倒する書き込みで埋め尽くされたという。
これは韓国国民の傾向が「愛国青年」「日帝賞賛は犯罪者」「正義の審判」「裁判官は売国奴」などという殺人を正当化する傾向にあり、「これが法治国家のやることか。韓国はいつから歴史観が違えば人を殺していい国になったんだ?」という真っ当な嘆きの声が封殺されてしまったためである。
日本人が被害を受けた事件
『マンガ嫌韓流』シリーズの作者である山野車輪氏が、ある出版社の編集者から聞いた話によると、編集者の知り合いが中国に留学していた際に、クラスメイトの韓国人留学生から日韓の歴史問題について論争を挑まれて、大勢の前で論破して返り討ちにし、その数日後に逆恨みしたその韓国人に夜道で襲撃され、後ろから鈍器で殴られ昏倒したところで更に顔を殴られて、顔の骨を砕かれ両目を潰されて意識不明の重体に陥ったことがあったという。
その知人は病院に搬送され緊急手術を受けたところ、幸いにも一命を取り留め、片方の目は視力が極度に落ちたものの見えるまでに回復したが、もう片方はほぼ失明してしまったという。
加害者である犯人の韓国人は、襲撃したその日のうちに中国を出国して韓国に逃亡して現在も逃走中であり、襲撃が行われたのが歴史論争から数日後であることや、凶器を用意して待ち伏せていたこと、更に事前に国外逃亡の準備をしていたことから、重度の障害が出るような重傷あるいは殺害することを目的とした計画的な犯行と思われる。
目を重点的に狙ったのは、韓国において障害者は「病身(ビョンシン)」という差別を込めた蔑称で呼ばれる存在であるため、失明させてそうさせようという明確な悪意からだとされる。
また、日本国内においても、2014年5月25日に埼玉県川口市で保守系市民団体の在日特権を許さない市民の会(在特会)により、移民受け入れ反対を訴えるデモ行進が行われた際に、参加者の一人がデモに向かう途中で反在特会を掲げている在日韓国・朝鮮人たちに襲われ、集団リンチを受けて重傷を負い加害者である在日韓国・朝鮮人たちが逮捕される事件が起こっている。
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親日人名辞典編纂委員会
韓国の民間団体『統一時代民族文化財団』傘下の委員会組織である『親日人名辞典編纂委員会(イルパじんめいじてんへんさんいいんかい)』は、「日本統治時代に親日活動を行なった人物」たちを『親日派リスト』としてリストアップし、名簿を『親日人名辞典』という書籍として編纂・発表している。全3巻セット。
これらはソウル市の学校などの教育機関に強制的に配布されいる。
反日全体主義
こうした韓国の民意の名を借りた政府と国民が一緒になっての親日派弾圧は、『反日全体主義』と呼ばれることもある。
元になったのはジャーナリスト・漫画原作者の西村幸祐氏が手掛け、2004年に出版された著書『反日の構造』の中の一説からとされる。
日本国・日本人・日本文化など、日本に関するものに否定的な反日思想・感情と、狭い意味では20世紀前半にイタリアのベニート・ムッソリーニおよびファシスト党が提唱した政治運動及び思想、広い意味ではドイツのナチズムなどを含む、類似した全体主義的な思想・運動・体制を指すファシズムを合わせたようなものであることから『反日ファシズム』と称された。
そこから『反日全体主義』という呼称が生まれ、『反日ナショナリズム』とも言われるようになった。
更に韓国のこの民主主義国家にあるまじき常軌を逸した統制・弾圧が行われている様が、かつてユダヤ人を迫害し言論・表現・思想信条の統制・弾圧が行われていたナチスドイツが連想されるとして、ベストセラー書籍『呆韓論』の著者である評論家・ジャーナリストの室谷克実氏が、WACマガジンズの月刊誌『歴史通』2015年5月号にてこれを『大韓ナチズム』として提唱した。
「韓国の国是は反日」とも言われることがあり、『反日ナチズム』と呼ばれることもある。
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