ストーリー
『魔導物語Ⅱ』でアルルがサタンをばたんきゅーさせてから3日後。
新たな仲間のカーバンクルとともに再び魔導学校への旅をしている最中、突然アルルは謎の女性・ルルーに引きとめられる。
どうやら「カーバンクルと共にいる=サタンと結婚した」と勘違いして激昂しており、「サタンはライラ遺跡でばたんきゅーしている」「カーくんは単に付いてきただけ」というアルルの説得も聞かず、ルルーはミノタウロスに命令し、アルルに襲いかかってくる。
必死に逃げたアルルであったが・・・・。
※OPで逃げた後の展開は『魔導物語1-2-3』と『魔導物語Ⅲ 究極女王様』で全く異なります。
『魔導物語1-2-3』のシナリオについて
初出はMSX2版『魔導物語1-2-3』のエピソード3として収録。
DiscStation版魔導物語EPISODEⅡ CARBUNCLEの半年後に発売されたもので、『3』はこの作品で初となる。
移植であるPC-98版『魔導物語1-2-3』でも、MSX版とシナリオは概ね似たような感じである。
が、PC-98版の方では独特の台詞や言い回しがあり、一部ファンからはとても思い入れの強い作品となっている。
なお、MSX-2版魔導物語1-2-3の時点では、主人公のアルル・ナジャ等、デモで登場しなかったキャラクターは名前が決まっていなかったとのこと。
この作品ではミノタウロスから逃げた後、脱出できた者は居ないと言われる「迷いの森」に迷い込んでしまい、アイスストームが弱点の敵にばかり襲われ、しもやけになってしまう。
薬を買いに行ったものの、魔物のせいで薬の材料が取れなくなっているらしく、アルルはカーバンクルを引き連れ、しもやけの薬の原料(ババウ岩)があるというモケモエの遺跡に行き、そこにいるルルーと対峙することとなる。
その後、ルルーは「偉大な魔導師と結婚する」というサタンの言葉を元に、アルルに付いて魔導学校を目指すことになる。
後にMSX2版がWindowsへ復刻移植されたが、現在は入手困難。
『魔導物語Ⅲ 究極女王様』のシナリオについて
ゲームギアでの『魔導物語Ⅲ』単独リメイク。ゲームギア魔導では3作目。
なのだが、逃げた後の展開が全く違い、シナリオが原作から大幅に異なるものになっている。
MSX2/PC-98版では気が付いたら迷いの森に迷い込んでいたが、この作品では途中でルルーの仕掛けた落とし穴に落ちてしまい、カエルの王様のいる洞窟に迷い込んでしまう。
その後は古代魔導の宝物庫で手に入れたわんだふりゃ魔導砲でミノタウロスを撃破、脱出したアルルは目の前にあったルルー邸に乗り込み、ルルー本人と戦うこととなる。
なお、ルルーにはわんだふりゃ魔導砲は効かない、理由は跳ね返してしまうから。
道中の話こそ全く違うもののエンディングは概ね原作と同じで、ルルーはサタンに相応しい魔導師になるため、アルルに付いて古代魔導スクールを目指すことになる。
要するに最初と最後だけはだいたいあってる感じの大胆なリメイクである。
ちなみに現在セガから配信されている携帯版魔導物語はこちらの移植。
同じく配信されているⅠとⅡについては概ね原作シナリオ再現なのだが、このⅢだけは上記のように原作が何処かへ行ってしまった内容なので一応注意。
その後の展開
本作の後、アルルとルルーが実際に魔導学校に着いて入学した後の話は、ゲーム本編では後の『魔導物語 はちゃめちゃ期末試験(通称:はめきん)』で描かれることになる。
その他、商業二次作品でも小説版角川魔導などで本作の後の話が描かれている(ただし設定はやや異なる)。
また、ルルーがサタンを巡ってアルルをライバル視するという展開は『ぷよぷよ』シリーズでのテンプレとなり、サタンの直前にはルルーが現れ邪魔をするというパターンが頻出するようになっていく。