概要
STGである東方Projectの各作品には、主人公(自機)である博麗霊夢と霧雨魔理沙以外にもそれぞれのステージ(Stage、面などとも表記・呼称される)ごとに多数の様々なキャラクターが登場する。
登場の仕方としてはステージボス、ステージ中ボス(ステージの道中で登場)、一般敵キャラクター(ザコ、モブなど)などがある。
また、上海アリス幻樂団と黄昏フロンティアとの共作による弾幕アクションにおいても独自の登場キャラクターが見られる。
このような登場キャラクターにおいて、「一度は敵方のキャラクターとして登場し、その後別の作品において主人公=自機として登場したキャラクター」を指して「自機昇格」と言う。
例えば、仮に「A」、「B」という二つの作品があり、作品「B」は作品「A」の後に発表されたという時系列があるとする。
作品「A」において、とあるキャラクターがボス格として登場し、主人公と対峙した。
その作品「A」の後、即ち作品「A」内において当該の異変が解決した後、次作品「B」において語られる「新たに発生した異変などの何らかの出来事の解決」にむけて、先のキャラクターが今度は解決者として登場する、といった様子である。
元々の主人公(自機)は霊夢と魔理沙であるため、最新作が『東方輝針城』である現在においてはその他の自機格のキャラクターはすべて(※)「自機昇格」に該当する。
なお、その霊夢と魔理沙も『東方永夜抄』や弾幕アクションでは自機以外の敵役としても登場している。
※ただし姫海棠はたてを除く。はたては『ダブルスポイラー』で初登場かつ自機として使用可能というキャラクターでもある。ただし同作は最初は射命丸文を自機として進めていく作品であり、はたては条件をクリアした後に使用可能となる。
また、東方ProjectはCDや書籍といった媒体においても展開されており、『輝針城』が最新作である現在においてはまだ見られないが、それらの媒体に初登場したキャラクターが今後ゲームにおいて自機として登場した場合も「自機昇格」として定義に含まれることもあるだろう。
主人公(自機)としての登場の歴史については「自機組」記事における該当項目を参照。
「自機昇格」は「自機復活」同様にファンや二次創作でも大きな話題となるものである。
過去の各作品に登場した個性豊かなキャラクターが新作で操作可能なキャラクターとして登場するということは、プレイヤーやファンに大変なインパクトを与えるものである。
とりわけ、かつての作品でそのキャラクターのファンになったプレイヤーなどにおいては、キャラクターの再登場ということでも新作発表に並んで喜ばしいことである。それがさらに新作では主人公として作品全体に関わる一つのストーリーが展開されてよりそのキャラクターが語られるとあれば、この上ない朗報となるのである。
「自機復活」との相違点
「自機復活」もまた、同じく自機にまつわる語であるが、こちらは「一度自機として登場しており、その後の作品で再び自機として登場した場合」に用いられる。
「自機昇格」においては先述のように「一度作品に登場している」ことが要件であり、あるキャラクターが自機以外の形で登場し、その後自機として再登場する場合に用いられる。
ただしpixivでは「自機復活」も「自機昇格」もさほど厳密な定義において用いられているわけではない。「自機復活」においても「自機昇格」と似たニュアンスで用いられている場合もある。
例えば「一度は敵役として登場したが自機になって後の作品シリーズに再登場」(先述の定義では「自機昇格」にあたる)という場合、「自機(に)昇格=自機昇格」とも「自機(になってシリーズに)復活=自機復活」とも言うことができる。
両者は視点をどう置くかで定義づけもそれぞれに変化する流動的な面も持ち、両方のパターンでの用法が見られるのである。
「自機昇格」と「自機復活」は、現象としても定義としてもそれを元にした用法としても、究めて密接な、あるいは相互の定義を内包し合う関係にあるのである。
Pixivでは
pixivでは、自機昇格にまつわる祝福イラストや自機昇格への期待をこめたイラストなどが投稿されている。特に祝福のイラストが多く見られ、2014年3月現在では、『東方風神録』5ボスとして登場し、その後『東方星蓮船』で「自機昇格」となった東風谷早苗が数多く描かれている。
また、タグとしては「~自機昇格」「自機昇格~」など、本タグ名を基本とした複数のタグの様式があるため、検索の際は本タグ名を含めた部分一致での検索が推奨される。
関連イラスト
この他、本タグ名による部分一致検索では「自機昇格」として十六夜咲夜やチルノ、紅美鈴、鈴仙・優曇華院・イナバなどが描かれている。
また、タイトルやキャプションにおいては雲居一輪、鬼人正邪他複数のキャラクターについて作品とともに「自機昇格」にまつわる言葉が見られる。