概要
プロダクションI.Gの企画、「BLOOD」において、敵キャラクターとして設定された存在。
押井守著『獣たちの夜』によれば、霊長類の、類人猿、特にホモサピエンス・サピエンスの近縁種(交配できるくらい)で、強靭すぎる皮膚を広げて滑空する程度の能力を持ち、ヒト社会に紛れて生活し、人間の血液を主食とする。擬態するために、「翼」は皮膚へ収納して隠すことができる。紫外線に弱く、極端に長命であるものの、寿命はあるらしい。
で身長は3~5mほどにまで到達し、耳は長く、肌は土気色で目が黄色い。滑空つうても飛ぶことになるので、極端に強い腕力を持つ。
危険度は、インフルエンザよりちょっと怖いかな程度。
で、これを発見したモーリス・ロスチャイルド(英語で言うとレッドシールドすなわち赤い盾)が、「こういう同胞は、人間に堕落する言い訳を持たせる」として、絶滅させようと思った。おりしも発見時ちょうどこの「黒い羊」に遺産の継承権がある親戚筋がばんばん死にまくったので、それを使って組織を作り、翼手と「人間を掛け合わせた」子音無小夜へ補佐役「デヴィッド」「ルイス」をつけてあたらせた。その際、このお猿は大量の流血をしないと死なないので、必然的に刀剣類でやっつけることになる。「BLOOD THE LAST VAMPIRE」での小夜ぽんは普通の日本刀振り回していたが、「blood+」辺りにおいて、「小夜ぽんの血を混ぜると死ぬ」という設定が加わり、そういう仕様のソードでやられることとなる。
余談
押井守は持ち込まれたこの「セーラー服と日本刀もの企画」に対して、始め消極的な対応をしていたものの、コピーの「鬼は鬼でなければ倒せない」に発奮して、前から温めていたかのような設定だなんだを出してきたそうである(なお「獣たちの~」の主人公は押井とだいたいあってる)が、「飛ぶもので客をビビらす」のは、押井がよく使う演出である。