解説
フルアーマーは、武装や装甲を大幅に追加した重武装状態を指す、ロボットアニメなどでよく見られる表現。
男のロマンの一種で、人気のパワーアップ方式でもある。
現実の軍事分野においても、特に戦車や装甲車両でよく実施される武装強化や増加装甲・追加装甲の概念をロボットに当てはめたものといえるが、当然ながら総重量が増大が招かれるため、それを取りまわすためのブースターや推進剤(プロペラント)が同時に増設される場合もある。
これにより、重量増加にもかかわらずブースターを用いることで加速能力が向上するという設定の機体も存在するが、質量の増加により格闘能力(手足の動作反応)の低下を招く場合もみられる。
この欠点を補うため、破損あるいは使い切った装備から順次パージする用法も一般的。機動戦士ガンダムを手掛けた富野監督作品の主人公には、使う前に捨てる主人公までいる。
なお、『アーマー』とは言うもののも必ずしも防御性能が高められるわけではない。武器・火器類のみを増加するというケースを指しても用いられる語となっている。
この場合は『フル・アーマメント』(完全武装)の略とみなすこともできるので、間違いとは言い切れないだろう。
プラモデルなどの立体物においては追加装備によって可動域に支障が出たり(もっとも、着込めば動きづらくなるのは人間も同じなので当然なのだが)、強度が持たなかったりするため、立体化の難易度が高い。
よって、ほぼ必ず素体側に何らかの手が加えられる。また、必ずしも着脱可能とは限らず、強度などを優先して完成後の着脱を推奨していないものもあるので注意。
フルアーマー仕様の一覧
※:ガンダムシリーズのものについてはFSWS計画の記事を参照。
- フルアーマー騎士ガンダム
- フルアーマー電童
- フルアーマー正邪
- フルアーマー雪歩
- フルアーマー・フクキタル
- フルアームド・ヒュッケバイン
- メタナイトボーグ
- アーマードオールマイト
- オールドラゴン
- ハンターアクションゲーマーレベル5(フルドラゴン)
フルアーマーとは似て非なるもの
- Ex-Sガンダム:追加装甲ではなく、ほぼ全てが一次装甲のため被弾してもパージできない。
- G-セルフ(パーフェクトパック):完全上位仕様。
- ズゴック(ガンダムSEED):防御力も増加しているため、ある意味フルアーマーと言える...かも。
- アルティメットダンクーガ:フルアーマーダンクーガだと思われていたが、後に立体化した際に実はアーマー部分が別のロボットで変形合体していたと判明した。