概要
トヨタの絶版車種で、準中型のセダンを中核とする乗用車。1970年12月から2001年12月まで製造・販売された・・・・・・ちょうど31年じゃん。
販売はED、カリーナサーフ(ステーションワゴン)など派生車も含めトヨタ店(ただし大阪のみ近年までトヨタ店とトヨペット店の車種が逆転しており、大阪トヨペット(現:大阪トヨタ)で販売されていた)。
欧州では日本名コロナが「カリーナE」(後述のEDとは別物)と言う名称で販売されていた。
また派生車種としてセリカとシャーシを共有するハードトップのカリーナEDが存在した。ただし、このカリーナ自体、もともとはセリカのセダンバージョンとして発売されたようなものだった。
初期のイメージキャラクターに千葉真一(JJサニー・チバ)を起用していたことでも知られる。
2T-Gや4A-Gと言ったスポーツ系エンジンを搭載した仕様も存在する。また、最終型GT(AT210)の後期型には6MTの設定があり、またEDには3S-GEの設定もあった。
さらに、最後のFR世代であるA60系は一部で走り屋マシン(特にドリ車)として使われているが、この世代の1500cc(3A-U)エンジン搭載車が何を血迷ったかパリ・ダカールラリーに参戦、しかもどこでどう間違ったのか完走してしまったことがあった。
もっとも、元がセリカベースであったが故に、走りを強調したイメージ作りをしてはいた。「足のいいやつ」というキャッチコピーこそ、まさにその現れであった。
派生車種
カリーナED
初代(ST160系:1985~1989)
2代目(ST180系:1989~1993)初期型
バブル期の中盤に登場したハードトップ4ドア。
当時それなりに売れているので、最終型の生産終了から13年たつ現在でも3代目(ST200系)はエコカー補助金という悪夢から逃れた生き残りを頻繁に見ることができる。また初代(ST160系)や2代目(ST180系)もたまに見かける。
プラットフォームを共有したセリカにも通じる流麗なスタイリングとバブル期ゆえの素晴らしい作り込みを持っていたが、その年式と今ではウケの悪いクルマのキャラクターゆえ、かなりの台数がスクラップインセンティブにより潰されてミニバンとかいう走る冷蔵庫の購入資金にされてしまった可能性がある。
また、国内専用車であるがロシアなどに並行輸出された個体も存在する。
なお、このEDは"エキサイティング・ドレッシー"の略なので変なことを考えないように。
刑事貴族シリーズの劇中車(グレード:ST183型Gリミテッド初期型サンルーフ付き プレートナンバー:「品川53 り 32-23」 カラー:ライトカーキグラファイトマイカメタリック)でもあり激しいカーチェイスを繰り広げる場面も見られるが、途中でZ30系ソアラに変更された。
後継車種
市場の違いや日本国内の販売店の都合などがあってか、カリーナ/コロナの流れを汲むセダンは国内専用車種のアリオン/プレミオと欧州に向けたアベンシスの二つに分かれている。
アリオン
一応のところ販売店やクラスなどからアリオンが後継車種とされており兄弟車、コロナの後継であるプレミオに対し若者向けであるとされるが…MT車の設定完全撤廃などカリーナとは似ても似付かない。
それどころかFF車リアサスのトーションビームへの変更、標準グレードのオーディオレス化などコストダウンを行っているはずにもかかわらず最終型カリーナに比べて全く価格に反映されていない・・・どころか割高になっている。
アリオンvsカローラ
カリーナ/コロナ時代から一部グレードでカローラとクラスが重複していた(カローラクラスの顧客を取り込むためには必要な措置だったと思われる)が、それまで以上に部品の共有が業界の常識となった現在に於いてはその流れは顕著である。その流れで基本構造が似たり寄ったりであるが故、わざわざアリオン買うより同じMCプラットフォームを使用するカローラを選ぶ方が賢い選択になる場合があり、純粋な価格面ではカローラが若干不利になる1800cc車に於いてもその位置づけが異なるが故に装備面で逆転する可能性もあるので注意が必要である。
(※1800cc車の場合アリオン/プレミオだと量販を狙った標準グレードに過ぎないがカローラの場合Luxel(レザーシート以外のおおよそ考えられるものをぶち込んだ最高グレード)なので同等の価格(2WD車で約190万円)でもカローラの方が装備が充実している。しかもカローラアクシオの最高額グレードであるLuxel αエディション(約240万円)に標準装備となるサイド/カーテンシールドエアバッグ、VSC&TRC、プリクラッシュセーフティ、バックモニターを標準装備とするグレードはアリオンには存在しない(後2者についてはそもそも設定がない上、VSC&TRCもA20 Sパッケージ(約230万円)のみのメーカーオプション(約6万円)である。)などカローラ有利になるケースもある。)
※なおこの文は2010年2月24日のデータを元に記述したもの。
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2012年5月に発売された11代目カローラアクシオ・フィールダーはBプラットフォームを使用しているため、同モデルからは全く別グレードの車種となっている。
アベンシス
詳細はアベンシスの項を参照。
一方、欧州で最後にカリーナEの名称が使われたのは日本より1世代前のT190系で、210系はアベンシスの名称に切り替わった。このことから日本では販売店の違いからビスタの後釜と言うポジションに置かれていたアベンシスも実はカリーナ/コロナの後継車種であると言う見方ができる。