封印の剣、烈火の剣で登場するソードマスター。封印の剣に登場するフィルの伯父であり烈火の剣に登場するカアラの兄である。
封印の剣では剣聖と呼ばれる名の知れたソードマスターであるが世の戦いには興味を示さずベルンの忘れられた地で隠居している。しかしながらフィルやバアトル(カアラの夫にあたるので義弟と言える)の願い出によりロイの軍勢に加入する。レベルは19と残り1つの成長しか残していないが、パラメータによっては2上昇するものもあるなど成長率は異常に高い。しかも初期パラメータもかなり高くソードマスターが育っていなければ(または育っていても)十分に使う価値があるキャラクターとなっている。剣には殺気がなく、風をなぎ、気と調和する。どんな剛の剣も相手にならないと言われているが、非常に温厚な性格であり戦いをあまり好んではいない。また武人としての道を悟った彼の下には、フィルをはじめ、ルトガーやツァイスなどが、その剣術や自らの道についての教えを請うために慕っている。特にベルンを滅ぼしてなお復讐心によって草原の民としての心を取り戻せず戸惑うルトガーへと伝えた、草原を渡る風は一度愛した者を見放しはしないという言葉は名言中の名言である。
しかしながら20年前の烈火の剣では剣魔と呼ばれており、大陸全土で噂になるほどの殺人鬼である。上述の剣聖時代と比べると能力は劣るが、ギィの力の成長が安定しないため、最初からある程度まで力の値を備えているカレルを火力確保に使う人も多い。その所業、父や母、カアラを除く兄弟に至るまでを皆斬り殺し、西では岩のような巨人と言われたケイレスという大男を、東では失われた氷の魔法を操る氷帝と呼ばれた魔道士を。代々受け継がれてきた一族の掟と人斬りの欲望のままに従い、ただ強さを求めて各地をさまよい、人を斬れるのであれば誰でもよかったと言うほどの苛烈な道を歩む。エリウッドらと遭遇したのも斬るという欲望を満たすため黒い牙という手練の暗殺者集団の存在に誘われてのことである。妹のカアラですら時が来れば斬ると宣言している。当人は殺し合いに明け暮れる日々に嫌気が差してもいるが、受け継がれてきた血に飢えた本能を抑えられずその狭間で揺れている。その後二十年の間でどう変わって温和になったのか詳細は不明であるが、本当の強さとはただ相手を斬る事では無いと悟り、ベルンの片田舎に落ち着いて隠居、封印の剣のストーリーへと至る。
剣魔として快楽殺人犯のように生きて来た日々は後の剣聖カレルにとって忌まわしき過去であるものの、皮肉にもその忌まわしき日々が20年の間に後のカレルの名声へと変わり、彼の剣聖伝説を生み出す大きな要因となった。
元ネタは剣豪宮本武蔵。カレル同様若き日に武芸者として各地を巡り剣術の達人らと決闘を繰り返す冥府魔道の日々を過ごしたこと。その後の剣を捨てて修羅のような魔物ではなく一人の人間として生きたこと、剣の達人として剣聖と呼ばれたこと。それらの伝説的なエピソードが引用されている。