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ザトウクジラの編集履歴

2014-06-14 18:28:23 バージョン

ザトウクジラ

ざとうくじら

ヒゲクジラ亜目ナガズクジラ科のクジラの一種。戦艦のような流線形のフォルムと、大きな鰭、その巨体に似合わないほどのダイナミックな動きが特徴。『THE・クジラ』といえば、コイツかシロナガスかマッコウぐらいの勢いで有名である。また『歌うクジラ』はザトウクジラのことである。

クジラの仲間である海洋生物の一種である。

概要

クジラ目ヒゲクジラ亜目ナガスクジラ科のクジラの一種。漢字では『座頭鯨』と表記する。体長は11〜16m、体重は30t。稀に20m/60tという巨体に成長するものもいる大型のクジラである。戦艦のような流線形のフォルムと、体長の実に1/3に匹敵する大きな胸鰭、ナガスクジラ科独特の腹の縦縞にしゃくれた下あご、上あごの根元に位置する小さな目や、あごの周囲に発生するフジツボのような突起など、ほかのクジラとは違った様々な特徴を持つ。5〜10頭ほどの群れを形成して生活している。

ダイナミックな泳ぎ

ブリーチング』と呼ばれる「仰向けになりながら海上から飛び上がる」シンクロナイズドスイミングのようなダイナミックで繊細な動きが特徴。ザトウクジラの代名詞というべき動きだが、何故ブリーチングをするかについては不明な点が多い。現状では求愛や威嚇、単に遊んでいるだけなど様々な見解が出ている。このほかにも、ペックスラップ(胸鰭で水面を打つ)、テールスラップ(尾鰭で水面を打つ)、ヘッドスラップ(頭で水面を打つ)、ペダングルスラップ(尾鰭の横飛び上げ)、スパイホップ(水中から頭を出し水上の状況を観る)など様々な行動をする。

主食とその行動

主食はオキアミなどのプランクトンや、サバ・ニシン・カラフトシシャモといった小型・中型の回遊魚などである。そして捕食の際に、「バブルネットフィーディング」という手法で獲物を一網打尽にして捕食する習性がある。バブルネットフィーディングは、魚の群れの下に潜り込んで口から泡を吹き、その泡で壁を形成して魚の群れを海面まで包囲し、あとはクジラたちがその群れに向かって突撃して一網打尽に捕食するという、緻密な連携プレイを用いながらのダイナミックな食事法である。

歌うクジラ

そしてブリーチング、バブルネットフィーディングと並んでザトウクジラの特徴的な行動とされるのが『』である。一時期、「癒しブーム」で流行した「クジラの歌」があるが、その歌を歌っていたクジラこそザトウクジラである。ほかのクジラも鳴き声を用いたコミュニケーションをとるが、歌を歌うのはザトウクジラだけであるとされる。一曲当たり数分から30分近で、それを繰り返し歌い続ける。長いものになると20時間近くも歌っているという。一定の音階や規則性があり、人間の歌う歌と後世は非常に似ている。また棲む地域によって歌の構成が違っており、別の地域のザトウクジラ同士では歌を理解できないという。その伝達距離は、なんと地球の裏側というから凄いものである···!

博愛精神

また近年ザトウクジラには、他の生き物の危機を救うという驚くべき習性が確認された。ザトウクジラやコククジラは毎年アリューシャン列島へ渡りを行うが、この近海で天敵のシャチに襲われることがよくある。あるザトウクジラの群れは母親とはぐれシャチの群れに襲われていたコククジラの子供を、種類も違うのにシャチの攻撃から庇い助けたのだ。また南極では、クジラでもないアザラシがシャチに襲われていたところを、仰向けになりアザラシを自らの腹に乗せて、シャチから守った行動が確認されている。彼らにも深い博愛精神があるようだ。

関連イラスト

LE GRAND BLEU
生きもの大集合シール ザトウクジラ

関連タグ

クジラ

シンクロナイズドスイミング

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