概要
本作は黒澤明監督の「赤ひげ」の撮影が長引いてしまったことから穴埋めに急遽企画された作品だった。この年は4月に「モスラ対ゴジラ対」の公開もあった為、年に2本のゴジラ映画が公開されるという唯一の年になった。
また、本作以前のゴジラは「人類への脅威」「人類の敵」として描かれていたが、本作にて侵略者にして後にゴジラ最大のライバルとも呼ばれる怪獣キングギドラと戦うことから人類の味方として描かれる機会が増えるきっかけを作り、怪獣対怪獣の格闘映画への路線を決定づけたとされる。
隕石から飛び出した炎が形を変えてキングギドラとなる本作のキングギドラの出現シーンは必見シーンとして有名である。
ちなみに登場怪獣はゴジラ、ラドン、モスラ(幼虫)、キングギドラで4体となるため、タイトルと矛盾しているように思えるが、このタイトルで指し示しているのは地球側の怪獣、つまりゴジラ、ラドン、モスラである。
あらすじ
日本では1月なのに猛暑が続き、流星群も飛来するなどの異常気象が起きる中、隕石が黒部の近くへ落ちる。その後、金星人だと名乗る謎の女性が地球に危機が訪れていると予言をするが、誰も信じようとはしなかった。刑事の進藤はその女性が行方不明になっていたセルジナ公国のサルノ王女だと気付き、保護するが彼女が本当に金星人の末裔であり、予知能力を発揮していた事を知る。
そして彼女の予言は的中し、ゴジラが、ラドンが暴れ始める。二匹の怪獣が争い合う中、隕石の中から宇宙怪獣キングギドラが出現、日本各地を襲い始める。唯一モスラがギドラとの対決をしようとするが、まるで勝ち目がない。しかし、モスラとの共闘に拒否的であったゴジラとラドンはモスラの戦う姿を見て共闘することを決意する。
地球の3大怪獣と最強の宇宙怪獣キングギドラの決戦が今始まる。