機体説明
当初はアナハイム・エレクトロニクス社でガンダム開発計画のガンダム試作4号機(GP-04 ガーベラ)として開発されていたが、ガンダム試作1号機(GP-01 ゼフィランサス)とコンセプトが重複する部分が多かった事から(どちらかと言うとゼフィランサスの宇宙用装備である「フルバーニアン」との重複が多かったため)GP計画から外され、その後外装を変更され「ガーベラ・テトラ」としてシーマ艦隊に譲渡された。
ガーベラ・テトラがガンダムの形をしていなかったのは、「ガンダム開発計画」から外された経緯もあるが、元ジオニック社の技術者が多く開発に携わっていたからとも、シーマ艦隊との裏取引の事実を隠すために擬装されたからとも言われる。
背部と肩部に計3基の大型スラスターを備えており、同時期、あるいはグリプス戦役期のMSと比較しても加速力には優れている。更にプロペラントタンクとバーニアスラスターが一体化したオプション兵装であるシュツルム・ブースターを装備することにより、この時期のMSとしては破格の推力(316,000kg)を誇る。
固定武装として腕部の110mm速射砲を、携行武装としてビーム・マシンガンとビーム・サーベルを装備する。
ビームマシンガンは当時メガ粒子を断続的に発射すること自体、まだ開発途上の技術のため後部には強制放熱機構が設けられており、触媒となる冷媒ガスが切れた場合にはリミッターが作動してカートリッジを再装填するまで再起動できないという欠点が存在する。
名称の由来となったガーベラとは、花びらが長くて幅広い、ヴィヴィッドカラーの花である。花言葉は「崇高美」「神秘」を意味し、崇高美はどちらかと言えばガトーに似合う言葉だが、神秘という点については詳細があまり語られないこの機体に相応しい花言葉と言える。
劇中での活躍
デラーズ紛争の最終局面でアナハイムとの裏取引によってシーマが本機を入手し、コロニー落としの最中に搭乗した。
コウ・ウラキのガンダム試作3号機(デンドロビウム)と戦闘を行うが、デンドロビウムのメガ・ビーム砲の砲身で機体を貫かれたうえにビーム砲を打ち込まれ消滅した。
なお、小説版ではシーマは最後までゲルググMに搭乗した為、登場しない。
バリエーション
ガーベラ・テトラ改
ガーベラ・テトラの強化型として位置付けられる機体。
肩にプレート状の装甲が装備されており、一部の装甲の色が白く塗装されているのが外見上のアクセントとなっている。
この他、スラスターの増強、バックパックへのバインダー搭載によって強襲用機体としてもMSとしても非常に高い性能を誇るが、その性能をフルに発揮するにはパイロットに高い技量が要求される。
当初ガーベラ・テトラは明貴美加によってデザインされた機体だが、明貴はシーマが乗る機体と知らされずにデザインされたため、後に明貴自身が「シーマが乗る機体であるならこうデザインする」というコンセプトで改めて描いたものが発祥となる。
HGUCガーベラ・テトラ(キララ仕様)
ガンダムビルドファイターズに登場するガーベラ・テトラのガンプラ。
1/144スケールHCUGをベースに、ピンクを基調としたカラーリングに改められた物をキララが使用した。
その完成度は、実力派ビルダーであるイオリ・セイも認めるほどのものであったが、実際には彼女がファンに作らせていた物であった。
その後、キララがファンに頼らず自力で同じガンプラを制作。その際、頭部にジオンの隊長機に見られるブレードアンテナを追加しており、その出来はリカルド・フェリーニをして「荒削りだがいい作品」と称されている。
両腕の速射砲の冷却システム、大腿部のビームサーベル収納ギミック、ビーム・マシンガンの冷却材切れによる作動停止など本編では使われなかったギミックを多様しており、第7回ガンプラバトル選手権決勝戦後の事件に於いて、暴走した多数のモック相手に奮戦した。