概要
『ヴァンパイア・クロニクルズ』(The Vampire Chronicles)は、アン・ライスの小説『夜明けのヴァンパイア』から始まる、ヴァンパイアの自伝形式で書かれているのが特徴のシリーズ小説である。耽美的な雰囲気が漂う、同性愛的傾向が強い作品である。
『夜明けのヴァンパイア』の主人公はルイであったが、それ以降の作品はレスタトが基本的に主人公である。
シリーズ一覧
外伝作品
未翻訳作品
アン・ライスの人気は、映画の大ヒットによって米国内では不動のものとして確立している。
それにより翻訳権料が跳ね上がったのに対して、日本ではあまり有名なシリーズではなかったため、翻訳権を購入し日本語版を出版しても利益を出すことはおろか制作費を回収することすら難しく、大赤字が確定的という理由で『呪われた天使、ヴィットーリオ』を最後にシリーズの作品は翻訳されてない。
- Merrick (2000)
- Blood and Gold (2001)
- Blackwood Farm (2002)
- Blood Canticle (2003)
- Prince Lestat (2014) 最新作。10月28日発売。
映画
- インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 原作:夜明けのヴァンパイア
- クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア 原作:ヴァンパイア・レスタトと呪われし者の女王
・2012年2月に4作目の「肉体泥棒の罠」の映画化権をロン・ハワードとブライアン・グレイザーのイマジン・エンタテインメントが獲得したと発表された。
アン・ライス原作の人気ヴァンパイアシリーズ4作目「肉体泥棒の罠」をロン・ハワードが映画化へ(外部リンク)
・2014年8月には「ヴァンパイア・クロニクルズ」の映画化権を米ユニバーサル・ピクチャーズが獲得したことがわかった。また、既に映画化された作品も再映画化される可能性も出てきた。
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』シリーズが映画化へ(外部リンク)
主要人物
このシリーズの主人公。人間だったとき家族と周囲の環境に辟易し、親友ニコラと共にパリへと向かい、そこで自分のアイデンティティを得るが、22歳の時にマグナスに気に入られヴァンパイアにされる。
性格は破天荒かつ奔放で、派手好き目立ちたがり屋なやんちゃ王子。
「夜明けのヴァンパイア」の主人公。25歳の時にレスタトに見初められヴァンパイアになった。
レスタトの伴侶であり彼とはある種の共依存関係にある。内省的で優しく、一番人間に近いとされるヴァンパイアの青年。
5歳という若さで、レスタトとルイによってヴァンパイアにされた少女。成長していくにつれ精神と体のギャップに苦悩する。
レスタトの実母、家族中で唯一の彼の理解者であった。結核で死にかけているところにレスタトによってヴァンパイアとなる。冒険が好きでヴァンパイアとしての第2の人生を楽しんでいる。
鳶色の髪の冷静な美青年。マリウスよって奴隷の身分から救われ17歳のころにヴァンパイアになった。
マリウスとは師弟関係を超えた仲だった。彼と離ればなれになった後、パリでカヴンを持つようになる。
古代ローマ時代より生きるヴァンパイア。40歳の時、ドルイド僧に攫われ彼らの神と言われたヴァンパイアによってヴァンパイアにされる。呪われし女王アカシャとその夫エンキルの守護者。
若きヴァンパイアたちのまとめ役存在。
マリウスよってヴァンパイアになった女性。マリウスを深く愛している優しく芯の強い美女。
「夜明けのヴァンパイア」で登場したインタビュアー。このことがきっかけでヴァンパイアに強い憧れを持つようになる。
とある件でレスタト出会い友人となる74歳の英国紳士。レスタトのヴァンパイアになる誘いを拒み続けるが・・・
最初のヴァンパイアであり呪われし女王。レスタトのことを気に入っている。