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夜明けのヴァンパイア

よあけのゔぁんぱいあ

1979年に刊行されたアメリカの小説。1994年に映画化され、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』として公開された。吸血鬼を自称する男へのインタビューという形でその吸血鬼の半生記が語られる。
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概要編集

『夜明けのヴァンパイア』(Interview with the Vampire) はアメリカの作家アン・ライスによって1979年刊行された小説である。また、『ヴァンパイア・クロニクルズ』シリーズの第1作である。

耽美な雰囲気とキリスト教的背景が特徴である。キャラクターの言動や結びつきに同性愛的描写を漂わせている。


1994年にはアメリカで映画化され日本でも同年末に、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』として公開された。

アメリカでは2022年にドラマ版『Interview with the Vampire』が放送された。

あらすじ編集

「私がヴァンパイアとなったのは、25歳の時、1791年のことだ…」

彼はそう語りはじめた。

彼の前にはテープレコーダーが置かれ、一人の若者が熱心に彼の言葉に聞き入っている。

彼は語る。アメリカからヨーロッパへ、歴史の闇を歩き続けた激動の200年間のことを。

彼をヴァンパイアとした“主人”吸血鬼レスタトのこと、少女クロウディアとの生活、東欧の怪異、訪れた破局を……。


登場人物編集

ルイルイス・デ・ポアント・ドゥ・ラック

今作の主人公であり語り手。黒髪緑目の青年。

ニューオーリンズの農園主で豊かな暮らしをしていたが、弟の死(映画では妻と子)によって自暴自棄になっていたところをレスタトに見初められ、25歳の頃ヴァンパイアにされる。

ヴァンパイアの中で、一番人間としての心や繊細さを持っており、優しく穏やかな性格。そのためヴァンパイアされた当初、人としての良心を捨てられず喉の渇きを小動物の血をすすって凌いでいた。

レスタトに対して複雑な感情を抱いている。


レスタトレスタト・デ・リオンコート

金髪の美形のヴァンパイア。永遠を共に生きる伴侶として、ルイをヴァンパイアにした。

ルイに対して非常に執着しており、心が離れたルイを引き止めるためクローディアをヴァンパイアにしてしまう。派手好き贅沢好きの浪費家で、残忍で大胆な性格。


クロウディア

5歳という若さで、レスタトによってヴァンパイアにされた幼い少女。

精神が成長するにつれて、大人の女性の姿に憧れいつまでも少女のままの自分に苦悩し、自分をヴァンパイアにしたレスタトへの憎しみを募らせていく。

まるで人形のような可憐な容姿だが、冷徹で冷酷。



アルマン

パリで劇団をしているヴァンパイア集団のリーダー的存在。鳶色の髪の美青年。

ルイに興味を持ち、ルイの人間的な精神に惹かれる。


サンチャゴ

ヴァンパイア劇場のメンバー。ルイとクローディアに対して疑念を持っている。



ダニエル・マロイ(インタビュアー)

現代のサンフランシスコの記者。


「ポーの一族」との類似性編集

萩尾望都の『ポーの一族』と非常に設定が似通った部分が多く、宮部みゆきなど日本では類似性について指摘され続けている。

なお『ポーの一族』の連載が始まったのは1972年で、『夜明けのヴァンパイア』の刊行は1979年と、萩尾望都のほうが世に送り出したのは7年早い。

アン・ライスは1972年に娘を失ったことをきっかけに『夜明けのヴァンパイア』を書きはじめ1973年に脱稿したとされている。

1970年代といえばインターネットスマホも存在しなかったため、安易に他者の創作物をパクるのは困難であった。このためどちらがどうという話より、同時期にまったく別の国で2人の女性が、そっくりな設定の話を書いたという偶然が興味深いとも言われる。


関連タグ編集

小説 ヴァンパイア・クロニクルズ インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア InterviewwiththeVampire

吸血鬼ヴァンパイアバンパイア ゴシック

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