概要
エルフ・ブルの運用試験で得られたデータを元に開発されたキャピタル・アーミィの量産型可変モビルスーツ。
量産1号機がマスクに与えられ、海賊部隊との戦闘に投入された。
なお、量産1号機とそれ以降に生産された機体は頭部形状とカラーリングが異なり、2号機以降はカットシーと同系のセンサーユニットを搭載したイエローカラーの頭部を有している。
エルフ・ブルと比較すると装甲形状や武装などが改められているが、基本構造や変形機構は共通であり、その機体サイズも通常サイズのモビルスーツよりも二回り大きい。その一方でエルフ・ブルに於いて採用されていた機能の中で不安定なものはオミットされている。
そのサイズからモビルスーツ形態でサブフライトシステムを使用する場合は2機用のダベンを使用しなければならないなど取り回しの面ではカットシーに劣る(2機をダベンに乗せて移動する事自体は可能)が、モビルアーマー形態への変形機構を有し、追加ブースターを装備する事によってサブフライトシステムに頼らない長距離移動を可能とする。また、追加ブースターはモビルアーマー形態、モビルスーツ形態の双方で装備可能となっている。
機体性能に関してもエルフ・ブルと同等であり、実戦に於いてはレックスノーやカットシーでは防げなかった海賊部隊のビーム・ワイヤーによる溶断にも耐えるだけの防御力を発揮しており、モンテーロのビーム・ジャベリンの直撃に耐えた上で作戦行動を継続しているなど、特に耐久性や防御性能に優れている。
欠点としてモビルスーツ形態では重力下に於ける長時間の飛行が不可能となっている事が挙げられ、長時間の空中戦を展開する為には変形して高度を維持する必要がある(マスクはモビルスーツ形態でバックパックにブースターを取り付ける事でこの欠点を克服している)。
また、大型機故に製造コストは相応に高い。
武装
5連装ビーム砲
マニピュレーターの指先に備えられたビーム砲。
指そのものがビーム砲となっている事から取り回しに優れるが、その見た目に反して高圧のビームを発射可能。
ビーム・サーベルとしての機能も有しており、またマニピュレーター自体のパワーも高い事から格闘戦にも即座に対応が可能となっている。
小型ビーム砲
胸部や肩部装甲等に複数搭載されたビーム砲。
照射時間を短くする事で連射性を向上させており、更にこれを複数搭載する事で高い制圧能力を発揮する。
敵機の攻撃を迎撃する為にも用いられ、照射中に射角を変更する事で網の目のような弾幕を張る事が可能。
エルフ・ブルとは違いホーミング機能は有しておらず、またその性質上単発の威力もビーム・ライフルなどと比較して劣る。
脚部ビーム・サーベル
脚部に内蔵されている高出力ビーム・サーベル。
機体サイズに違わず幅広のビーム刃を発生させる事ができ、敵に蹴りつけると同時に使用される。
特に滞空状態でこれを発信させた時の迫力は、相手を圧倒するには十分なものである。
脚部ミサイル・ランチャー
膝部分に備えられたミサイル・ランチャー。
武装のほとんどをビーム兵装で構成している本機としては数少ない実弾武装となっている。
ビーム・ライフル
エルフ・ブルと同型のビーム・ライフル。
高出力だがエルフ・ブルの試験運用時の評価が芳しくなかった事もあり、標準装備化はされていない。