概要
TV版
『宇宙戦艦ヤマト2199』にて初登場したガトランティスの巡洋艦であるが、ラスコー級宇宙巡洋艦またはラスコー級突撃宇宙巡洋艦と形式名称に差異が生じている。ゲスト出演の為に設定画を書き起こされ、小マゼランに侵入するガトランティス艦隊の1隻として登場したが、続けて出演する予定は当初無かったために、3Dモデルまでは制作されていなかったとされている。
外見はオリジナルにおけるミサイル艦に近いデザインである。ミサイル艦のミサイル兵装を全て取り払い、円盤形ビーム砲塔(輪胴砲塔)を配置したような格好である。或いは、ククルカン級襲撃型駆逐艦の発展型とも言えなくもないスタイルである。因みに輪胴砲塔は発射速度が遅いと設定されている。
映画版
ガトランティス艦隊の中核を成す巡洋艦であり、こちらのラスコー級はラスコー級突撃型巡洋艦として形式名称が定まった。劇場版『星巡る方舟』に合わせて改めて3D用モデルに作り直され、TV版よりもシャープなデザインに仕上がっているのが特徴的であるが、基本的な構造は変わっていない。
中には「雷撃型」と呼ばれるタイプも存在するとされており(ミサイル艦タイプ)、何気なく続編のへの材料を散りばめている感がある。また、輪胴砲塔もTV版では発射速度が遅いとされているが、映画版では発射速度・連射性能は向上している模様。さらに量子魚雷やミサイル発射管といった実弾兵器も追加されている為、TV版よりも遥かに性能は向上している。
TV版
ラスコー級(突撃)宇宙巡洋艦
- 全長:285m
- 全幅:不明
- 主機:不明
- 乗員:不明
- 武装
・八連装円盤形ビーム砲塔×11基
・四連装円盤形ビーム砲塔×3基
性能
攻撃性能において、ガトランティス特有の円盤形ビーム砲塔を八連装が11基、四連装が3基、と合計14基も搭載している。発射速度が遅く、各砲門の連射速度は期待できないとされているが、これだけの数の円盤形砲塔が備わっていれば、交互に撃ちこんでも全く隙の無い射撃が可能であると推測できる。
防御性能において、左程に厚い装甲を有しているわけではないようで、ガミラスのデストリア級ら同級のビーム砲撃でも容易く撃沈している。もっとも巡洋艦である為、装甲は期待できるものではないと推測も出来る。
航行性能において、本編では空母も織り交ぜた部隊だった故に機動戦を展開していない。ただし、膨大な宇宙を旅する勢力であるが故に、相応の技術は持ち合わせているかもしれない。
経歴
小マゼラン外縁にて、ナスカ級打撃型航宙母艦を主軸とした艦隊の主戦力として登場。ただし空母部隊の護衛であって前線には出ていなかった模様。防衛司令官だったエルク・ドメル中将率いる第6空間機甲師団の奇襲を受けて瓦解、さらにフォムト・バーガーの第7戦闘団による斬り込み攻撃によって、ラスコー級1隻が溶断されるようにして撃沈。残る艦艇も尽くがミサイル飽和攻撃によって撃沈されてしまった。
劇場版
ラスコー級突撃型巡洋艦
- 全長:240m
- 全幅:不明
- 主機:不明
- 乗員:不明
- 武装
・八連装速射輪胴砲塔×12基(主砲×6基、副砲×6基)
・対空砲×6基(八連装型×4基、四連装型×2基)
・ミサイル発射管×10門
・量子魚雷噴進機×2基
性能
攻撃性能において、まずはTV版よりも武装が細やかになっているが、主砲と副砲の数は12基と調整された。また対空用も合わせると18基に及ぶ他、ミサイル発射管10門、量子魚雷2門と、ビーム兵器と実弾兵器をバランスよく搭載しており、全体性能にしてもガミラスのデストリア級に劣らない。速射性能はTV版よりも向上している模様。
防御性能において、巡洋艦故に装甲は厚くは無い模様。ガミラスの280㎜陽電子ビームでも撃沈は可能である。ただし対空防御性能は極めて高く、ヤマトのミサイルを迎撃できたのは本級とククルカン級ぐらいなもの。
航行性能において、突撃型と称されるように、機動性は高い。デストリア級に劣らないものである。
経歴
劇場冒頭で登場するものの、火焔直撃砲の陰に隠れてしまい様子見のままである。その後、ヤマトに遭遇した時は前衛部隊の1隻として、追撃の任に当たっている。その際、固有艦名として『グリアデ』という艦が追撃に功を焦り、メガルーダの火焔直撃砲の射線軸に入ってしまうが、ダガームの命令でそのまま巻き添えにされて轟沈してしまった。
惑星カッパドギアでの追撃戦でも、駆逐艦3隻と共に本級1隻が追撃に当たる。空洞内部に隠れて航行するヤマトに向けて、空洞ごと速射輪胴砲塔を連射して炙り出そうとした。しかし、ヤマトの煙突ミサイル(SAM)の迎撃を受けてしまい、8発の内半数ほどは撃墜したものの、残る約半数が着弾、轟沈してしまった。
惑星シャンブロウにおける決戦でも多数が登場。ヤマト・ガミラスの連合艦隊を撃滅すべく出たが、『ミランガル』の初撃を浴びて轟沈。その他にも、イスラ・パラカス率いる打撃郡のラスコー級もいたが、沢村翔の機体を追尾していたミサイルが誤って着弾して撃沈している。最後になると、単艦となったミランガルの猛反撃を受けて1隻が撃沈、さらには最期の抵抗と言わんばかりに、ミランガルの特攻によってもう1隻が撃沈(確認は出来ないが、そのように推察は出来る)。
このように、ククルカン級共々、かなりの損失艦が出ているのが伺える。