漢字では“芋虫”と書き、元々はサトイモの葉を食い荒らす害虫という意味である。決して「イモの様な胴長の虫」と言う意味では無い事に注意。
通常は蝶や蛾などの燐翅目の昆虫の幼虫類全般を指して称するが、カブト虫などの甲虫類や、蜂の幼虫などもこれに含む事もあり。その区別や定義はかなり曖昧である。体表に目立つ毛がある場合には、通常は「ケムシ(毛虫)」と称してさらに区別する事が多い。
日本人には「アオムシ(=モンシロチョウの幼虫)」が最も親しみ深いイモムシであろう。他にも「カイコ(=カイコガの幼虫)」や「シャクトリムシ(=シャクガの幼虫)」なども良く知られているイモムシの仲間である。
前述の様に農業従事者にとっては厄介な害虫となる事が多く、特にヨトウガ類の幼虫は「ヨトウムシ(夜盗虫)」と呼ばれ嫌われている。尚、一般にイモムシは草食性と思われており、また実際にほとんどのイモムシ類は草食性であるが。シジミチョウの仲間には肉食性の幼虫もいる(ゴイシシジミなど)。
またイモムシの“足”と思われている、体に沿って対になっている疣状の足に見える部分は、厳密には足ではない。イモムシも昆虫類の例外に漏れず、足は3対6本であり。頭のすぐ後ろの体節の部分によく見ると小さな足が生えている。