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ドラゴンの年の編集履歴

2015-05-23 15:00:50 バージョン

ドラゴンの年

どらごんのとし

フィリップ・スパーク作曲のブラスバンド曲。

概要

ドラゴンの年(The Year of the Dragon)とは、フィリップ・スパーク作曲によるブラスバンド(英国式金管バンド)のための作品である。吹奏楽編成向けの編曲版も存在する。

この曲は1984年、イギリス・ウェールズの名門ブラスバンドであるコーリー・バンドの結成100周年を記念して作られた委嘱作品であり、

曲名にある「ドラゴン」はウェールズ国旗に描かれた赤い竜「レッド・ドラゴン(Y Ddraig Goch)」を指す。


今までに多くのブラスバンド団体や吹奏楽団で演奏され、今日では強豪団体のスタンダート・レパートリーのひとつとして選ばれている。

曲は全3楽章で構成され、全曲演奏すると13分程度を要する。

なお、本来は全4楽章であったが、作曲の過程で最終的に第1楽章が割愛され現在の構成になっている。


余談だが、まれに常軌を逸した超絶技巧を超高速で見せつける演奏が存在し、「鼻血ドラゴン」なる名称で語り継がれている。


曲の構成

第1楽章「トッカータ」(Toccata)

レッドドラゴン


Molto allegro, con malizia (♩=168)

スネアドラムホルンにリードされた16分音符のリズムによる鋭利で不気味なサウンドと、これを受け止める低音楽器とバスドラムの重厚なサウンドによる、緊張感の高い幕開けで曲は始まる。

ベルトーンによる各楽器の応酬、トランペットトロンボーンの鮮烈な打ち込みを経て、間に木管楽器の煌びやかな舞曲風のモチーフが挟まれる。

そして更にスケールを増した再現部分が現れると、深みに沈むようなアンサンブルを奏でつつ徐々に遠くへと消え去っていく。


第2楽章「間奏曲」(Interlude)

Upside Down World


Con moto (♩=72) ma rall.

壮大で印象的な冒頭から緩やかに収まっていき、直後、静かにくすんだ伴奏の中からコールアングレ(原曲ではトロンボーン)やフルートの物憂いしみじみとしたソロが響く。

中間部からはトゥッティによる荘厳で美しいコラールが流れる。曲の進行と共に高揚を増す旋律は、やがて楽章の高まりの頂きでこれでもかと言わんばかりの輝きを放ち、華やかに散っていくような終わり方で再びコールアングレにソロを明け渡していく。


第3楽章「終曲」(Finale)

湖上


Molto vivace (♩=138)

16分音符による細かいパッセージの衝撃的な入りで幕を開け、超絶技巧によるスリリング且つエネルギッシュな展開がそれに続く。

各パートによるソリスティックな旋律の交錯、躍動するフレーズの幾重もの波を経て、曲はやがて壮大で華麗なコーダを迎え入れる。

クライマックスでは急速なアッチェレランドの高まりの中、全管楽器打楽器が渾然一体となってビシリと締める。


主な演奏団体(関連動画)

東京佼成ウインドオーケストラ(Tokyo Kosei Wind Orchestra)


ウィッシュ・ウインドオーケストラ(WISH Wind Orchestra)


ブリタニア・ビルディング・ソサエティ・バンド(Britannia Building Society Band)ブラスバンド版)


関連動画

音楽 ブラスバンド 吹奏楽

ウェールズ Y_Ddraig_Goch

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