『……私は、ここまで捨てたぞ』
CV. 小清水亜美
人物
学園都市230万人中の第4位の超能力者(レベル5)にして、最深部に潜む組織『アイテム』のリーダー。
かつて第3位の御坂美琴と交戦した過去を持つ。通り名は「原子崩し (メルトダウナー)」。
年齢は恐らく高校生以上だと思われる。好物はシャケ弁。
普段は面倒見の良い性格でアイテムのメンバーにも慕われていたがそれは一面でしかなく、実際には身内であろうと容赦しない酷薄かつ残虐な性格。また気性もかなり荒く、逆上すると口調が悪くなっていく。
『ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」
滝壺理后曰く「思い込んだら一直線」とのこと。
語尾に「にゃーん」と付けることがよくあるが、荒い口調と相まって萌えと言うより怖い。
麦野は能力だけでなく非常に高い身体能力(腕力等)を有しており、スキルアウトである浜面を軽くキック力でも圧倒できる程。
しかしこれは浜面が弱いわけではなく、むしろ彼も常人に比べれば強いほうである。
実はいいとこのお嬢様であり、幼い頃は執事も従えていた。
フレンダに「ボロボロのぬいぐるみを抱いてないと寝れない」という意外な秘密がリークされてしまっている模様。
ちなみに麦野は自身の脚が太い事を気にしており脚が細く見えるようにと必ずストッキングやタイツ、ニーハイソックス等を着用している。
アニメには当初『超電磁砲』一期12話にて姿のみ登場で声はなかった。しかし『禁書目録』のゲームに登場することとなったため、先行して声優があてがわることとなり、小清水亜美が担当することとなった。そのまま『とある科学の超電磁砲S』でも続投が決まり、8話で初登場となった。
『アイテム』
統括理事会直下の実行部隊。統括理事会も含めた暗部組織等の監視・制御を目的とし、暴走した場合に対応措置を取る。
暗部組織間抗争において「スクール」の反乱鎮圧のため行動していたが逆に壊滅させられそうになる。その後、麦野と浜面の仲間割れで壊滅。
『原子崩し(メルトダウナー)』
本来『粒子』又は『波形』のどちらかの性質を状況に応じて示す電子を、その二つの中間である『曖昧なまま』の状態に固定し強制的に操ることができる。正式な分類では粒機波形高速砲で、見た目は白く輝く光線。
『曖昧なまま固定された電子』は『粒子』にも『波形』にもなれないため、物体に衝突すると「留まる」性質を持つようになる。
この「留まる」性質により擬似的な「壁」となった『曖昧なまま固定された電子』を強制的に動かし、高速で叩きつけることで絶大な破壊力を生み出す。また高速移動や防御にも用いる事が出来るためこと戦闘においては強力無比の力を持つ。
……これだけみれば良いこと尽くめなのだがその分リスクも大きい。まずいちいち照準を合わせなければいけないために連射が出来ず、一発ごとの反動も大きい。
照準を合わせなければならない理由については、その絶大な破壊力であるが故に一歩間違えれば自滅する可能性があるからである。事実、怒りのあまり照準を合わせずに使用した際には自らの腕が吹き飛んでいる。
本来は麦野自身の生存本能が原子崩しの力をセーブしており、その為に出力が抑え気味になっている。研究員曰く、それさえなければ御坂美琴を瞬殺できるらしい(ただし麦野の身体も消し飛ぶため意味が無い)。
この能力を簡単に説明するなら『全身からビームが撃てる』、その一言につきる。
因みにアニメでは美琴の電撃との区別を考慮してか、光線が緑色になっている。(なぜかPSP版とある魔術の禁書目録では白いビームとなっている。)
来歴
超電磁砲「妹達」編
『とある科学の超電磁砲』では絶対能力進化計画を知り、それを止めるべく各研究施設を襲撃していた美琴から施設を防衛する為に脳神経応用分析所で待機。
しかし美琴が別の施設を襲撃した為、滝壺を連れて遊撃隊として襲撃された施設へ赴きフレンダを救出。さらに滝壺の援護を受けつつ「原子崩し」で攻撃、美琴を苦しめた。
その後2人を下げて一騎打ちにもつれ込むが、フレンダの置き土産を利用され撃退されてしまう。
後に彼女の行動を疑問に思い、絶対能力進化計画の資料を研究員から奪い見る。詳細を知った後は、放置した方が良いと考えて身を引く。
暗部組織間抗争
暗部組織間抗争では未元物質を有する第2位こと垣根帝督と2度交戦し2度とも敗北している。
その後、『アイテム』の隠れ家をバラしたフレンダを粛清、さらに限界をむかえていた滝壺の能力を無理やり使い『スクール』を潰そうとしたが、浜面仕上がそれに反発したために彼を殺そうとする。
序盤から終始圧倒的な力の差を見せたものの能力の欠点や自身の性格が仇となりその隙を付かれてしまう。結果的に能力の暴発によって左腕を消失、さらに右目を失うことに。銃弾を至近距離から喰らったこともあり、死亡したと思われていたのだが……。
『……はーまづらぁ……』
銃弾を至近距離から喰らい死亡したかと思われたが、アレイスターによって回収されて一命を取り留め、冥土帰しの「負の遺産」によって復活した。だが完全といえるものではないようである。
猟犬部隊に追われていた浜面を自分の手で仕留めるために攻撃、第二三区へ追い詰めるものの浜面の咄嗟の機転によって再び敗北する。滝壺と浜面が学園都市を脱出する際に援護を行った所を見るに、何か思うところがあったのかもしれない。その後、浜面達を追って自身もロシアへと向かう。
その後21巻末にてついに浜面と交戦、自らの命を賭けて浜面との因縁に決着をつけるべく戦うことに。途中体晶を使うことで「原子崩し」を無数に飛ばすという荒業を披露したが、適正がなかった事もあり拒否反応によって「原子崩し」が使用できなくなる。
その後浜面の必死の説得により口論の末に和解を果たす。以降は浜面や滝壺と共に行動する。
「新約」以降
学園都市に帰還し、絹旗を加えて「新生アイテム」を始動させる。左腕は義手を、右目は義眼を装着し、目の周りの傷も消して、傍目には元通りになった。滝壺と共に体晶の治療を受けたのか、能力も完全に元に戻っている。暗部組織間抗争以前の生活を取り戻したかのように見えるが、フレンダを自ら手にかけた事に対してはやはり心中穏やかにはなれずにいる。
だが「何人殺しても何回壊しても、浜面なら最後には許してくれるから大丈夫」といった最早どこから突っ込めばいいのか分からない言葉を平然と吐くなど、その内面はある意味では以前よりもブッ壊れていると言えるかもしれない。とは言え、浜面と言う精神的なストッパーが出来たせいか、外面的にはある程度自制が利くようになっており、頼もしさが前面に押し出されたキャラとして振舞っている。
対垣根戦では突然一方通行と垣根の間に乱入し、一方通行に対して、自分が綺麗なまま終わろうとするな、その手を汚せ、と言い、彼を垣根の元へ向かわせた。
一方通行が垣根と「死んだ」妹達と戦う事が出来なければ自分で終わらせるつもりだったよう。