人物像
種族:〈ハーフ・アルヴ〉 メイン職業:〈付与術師〉(エンチャンター) サブ職業:〈筆写師〉ビルド:マナコントローラー
MMORPG〈エルダー・テイル〉経験八年以上の古参プレイヤー。11月23日生まれ。23歳。身長177cm、丸眼鏡を愛用する内省的で考えこみがちなハーフアルヴの青年。本名は「城鐘恵(しろがね けい)」。細身で比較的整った容貌をしているが、三白眼と凝視する癖が狷介な印象を与えることもある。リアルでは引きこもりがちな工学部の大学院生。
好きなものはカレーと麻婆丼で、聞いただけで子供のような無邪気な表情に変わる。
慎重かつ内省的な姿勢からゲーム世界に対する造詣が深く、それゆえ他のプレイヤーから便利に使われるという経験をしており、ギルドのような特定の集団への所属には消極的。唯一心を許した非ギルド集団〈放蕩者の茶会〉において、作戦参謀として数々の伝説的偉業に携わってきた。
〈茶会〉解散後は気ままなソロプレイを続けていたが、新規参入者であったトウヤとミノリと出会い、師範システムでの弊害でボロボロに成りながらも楽しんでいる最中に〈大災害〉に遭遇。〈アキバ〉へ引き戻されたのを機に親しいプレイヤーの直継、アカツキらと行動を共にする。
旧知のギルド〈三日月同盟〉の構成員セララの救出に際してそれまでの信条を翻し、部外者でありながら作戦の実行役を買って出る。道中に見聞きした世界の情況。ゲームの延長線上ではなく、自分たちが現在生きている世界としての異世界セルデシアを実感。〈ススキノ〉で再会したにゃん太を加え「自分の居場所」としてギルド〈記録の地平線〉《ログ・ホライズン》を立ち上げ、ギルドマスターに就任する。
救出作戦後からホームタウン〈アキバ〉に帰還後、仲間たちの協力を得て、アキバにおける主要大手ギルドのギルドマスター達を集結させ〈アキバ〉の治安維持のための自治組織〈円卓会議〉を発起し、保身と排他に傾きつつあったプレイヤーたちに意識の改革を促していくことになる。
〈円卓〉発足によってアキバの情勢がある程度落ち着いてからは、街の相談役的な位置に就任。11ギルドマスターとしての仕事や日々持ち込まれる相談事、大量の書類仕事と格闘しながら、〈ミナミ〉の単一ギルド〈Plant hwyaden〉の不穏な動きを警戒しつつ、現実世界に帰還するための手がかりを模索する。
ログ・ホライズン新たなる冒険の大地に於いてはトウヤを救ってくれた礼として主人公にギルド設立の助力を申し出ている。この時点でも書類と格闘しているが、リヴァイアサン討伐の第二次〈チョウシ〉防衛戦や〈イースシャイン〉攻防戦では戦闘にも参加している。
イベント〈ハロウィンダンジョンの主〉ではスケルトンの増員に迫られた中でロエ2の存在を仄めかす台詞がある。
自身の【クリクマス】varサイドクエストでは年末年始を兼ねたプレゼント交換のアドバイスを訪ねられているが、贈り物に肩叩き券と言った為にピンキーやデイジーにダメだしを喰らっている。
2年目の5月頃、〈ヤマト〉全域を襲った〈常蛾〉を鎮めるべく、巣窟〈呼び声の砦〉を攻略し、中国サーバーにいるカナミと数年ぶりの交信を果たし、彼女との会話を切っ掛けに地球とセルデシア、二つの世界を自由に往来できるようにするという困難な選択を実現することを決意する。
パーティ行動を前提とした性質故に決定打となるような特技を持たないことから魔術職としては単体戦闘力最弱といわれる〈付与術師〉だが、シロエは戦闘中は仲間のステータスやMPといった戦闘リソースを徹底管理し、パーティや敵の動きを30秒先まで的確に把握・予測することで最も効果的な支援魔法を駆使、心理戦をも用いて周到に立ち回ることで自陣を勝利へと導く『全力管制戦闘(フルコントロールエンカウント)』を得意とする。
その戦闘スタイルから、ついたあだ名は「腹ぐろ眼鏡」。クラスティからは「なんでもありの状況でこそ、もっとも力を発揮する妖刀の類」と評される
ビルドとしては〈付与術師〉の特長であるMP操作魔法を中心に駆使してパーティの継続戦闘能力を強化する〈マナコントローラー〉に相当する。長期戦を想定した大規模戦闘に最も適した総合戦闘支援スタイルではあるが、その運用には極めて高い状況判断能力と演算能力が求められるため、使いこなせるプレイヤーは非常に数が少ない。
普段は温厚で面倒見の良い性格をしているが、参謀役が多いことからあまり表舞台で自分の活躍を見せることが無く、一度決めたことはどんな手段でも成し遂げようとする実行力ゆえに、彼をよく知らない大多数の冒険者からは「参謀肌で有能だが冷酷で人情味のない策士」「地獄の兵卒さえ操るような邪悪な黒幕」等、あらぬ誤解を受けることもある。
また、非常に優れた論理的洞察力と頭の回転を持つものの、一貫した行動原理や作戦を持たない(=何も考えていない)相手は苦手とする他、自身に向けられる好意には疎い朴念仁。
後方で策を弄することには長けるが、アドリブで取り繕った会話することは不得手で口下手、さらになんでも一人で背負い込んでしまう癖(にゃん太曰く「長男病」)があるなど、本質的には不器用な人間であり、それを知る直継やミノリ達にはよく心配されている。
概念魔術『契約術式』
8月、にゃん太の発見した「手料理法」とリ=ガンの情報からヒントを得て、「職業スキルが拡大解釈される」という世界法則を利用し、サブ職である〈筆写師〉の最高Lvスキルと組み合わせることで開発に成功した〈口伝〉。
希少な魔法素材から生成した黒龍幢のインクと妖精王の紙で契約書を作成し、「契約の履行」という形で意図する内容を実現するというもの。
後に契約文に工夫(おそらくは「契約書が破棄された後も契約は失効しない」という文言)を加え、契約が履行された直後に契約書を敢えて破棄することで契約内容を誰にも手出しできない形で永続させるという手法を確立させる。
世界法則の一部を改変しかねない力を持つが、術式の有効範囲はどこまでなのかは現状不明であり、またコストとして対象が契約を履行できる状態にあることや、契約内容の規模に見合うだけの質を持つ素材と相応の力量が要求される。(例えば超高額資金を得られるような内容で術式を行使しても、契約書の作成に必要なコストで利益はほぼ0になってしまう)
装備
- 〈思慮する木菟の杖〉
知恵の神の使いミミズクの加護を宿し、闇を照らすその叡智で所持者の思考を助けると云う杖。魔法威力、詠唱速度上昇ボーナスがつく特殊効果がある。普段は2mほどの長さがあるが、必要に応じて縮めることができる。
- 〈星辰の霊衣〉
流星の軌跡を織り上げた布で作られた魔術師専用マント服。〈幻想級〉の素材が必要であり、極めてレアな装備である。装耗耐性と浄化能力を持ち、星辰の位置から力を受け取りアストラル属性の攻撃魔法威力を増加する効果がある。
- 〈千年鳥のカー〉
神木〈ヴェンディリア〉から霊鳥が生まれた時に飛び散った木片を加工した、不滅の生命を司ると謂われる伝説の護符。移動阻害バッドステータスの効果を低減する。
- 〈パーカージャケット〉
コットン生地で作られたパーカージャケット。現実世界で着ていたパーカーに似ており、シロエは普段着として愛用している。
- 〈虹硝子のインク瓶〉
中に入れたインクの色を変更することができる〈製作級〉アイテム。アキバ唯一の〈画家〉ギルド〈アトリエ・あるまじろ〉が少数のみ製作・販売している希少品。
- 〈長炬燵〉
六人がけの大型こたつ。最近は〈大地人〉にも愛用者が拡大しているらしい。
- 〈滅びたる翼の白杖〉
所有者の支援魔法の効果範囲を拡大する効果がある長杖。普段は何の変哲もない古木の杖だが、起動状態では翼型の力場が先端から展開され、傍目からでは閃光の大鎌にも見える。非常に強力な装備だが入手も困難で現存数は少ない〈幻想級〉のレイド品。〈奈落の参道〉における再挑戦からの新装備。
- 〈賢人の外套〉
海外サーバーのレイドクエスト〈砂漠に眠る賢獣人〉のクリア報酬。装備者に、その智慧に応じた守りの加護を与えるとされる幻想級防具。精神的なバッドステータスへの高い耐性を誇る。〈奈落の参道〉再攻略戦からの新装備。
- 〈月桂の華護り〉
月に咲くという伝説の華を模した〈幻想級〉護符。魂の移ろいを祝福するとされ、死亡からの復活時に失われる経験値を減少させる他、精神属性の攻撃魔法や防御魔法を強化する効果がある。〈奈落の参道〉再攻略戦での〈イブラ・ハブラ〉及び〈タウタウルガー〉討伐後の報奨アイテムで、シロエを戦友として見込んだウィリアムからリーダー権限で優先譲渡されたもの。
外部リンク
橙乃ままれ氏 公式サイト内 ログホラ紹介ページ内 シロエ紹介
橙乃ままれ氏 公式サイト内 ログホラ紹介ページ内 シロエ紹介2