アメリカなどにおいてメリークリスマスとかハッピーニューイヤーとかに替わってグリーディングカードに用いられる挨拶。
12月の宗教行事はキリスト教徒が祝うためのクリスマスだけではない。ユダヤ教徒が祝うハヌカーや、アフリカ系アメリカ人が祝う(これは宗教には強く結びついていないけれど)クワンザーといった行事が、クリスマスと同じ12月下旬に繰り広げられるのである。
またアメリカやカナダ以外に目を向ければ、ヨーロッパ、ことに北欧で行われる聖ルチア祭や、年が明けてから祝われるロシア正教のクリスマスなど、12月25日前後以外にもイベントが随所で開催される。
これらの行事を祝う非キリスト教徒や、クリスマス以外のイベントで大盛り上がり大会する人たちに対して「メリークリスマス」と言伝るのはなんとも失礼な行為である。
だから「ハッピーホリデーズ」という言葉を用いて、誰に対しても失礼を喫せず、みんなが幸せな気分になれるよう配慮するのだ。ことに多民族国家を標榜するアメリカ合衆国ではこのような配慮をして何の損にもならない。
また、2002年から始まった米軍から中東への戦争も要因のひとつだろう。
キリスト教がイスラム教を攻め込む一種の宗教戦争となっているのだから。
ちなみに、日本ではこの挨拶はまだ浸透してないようだ。日本のキリスト教徒なんて圧倒的少数派なのだから、日本でも早いところ「メリークリスマス」などという挨拶はやめて「ハッピーホリデーズ」に変えてしまうべきではないだろうか。お正月のあいさつ代わりにも使えるし、便利だと思うのだが。