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黒ネコのタンゴの編集履歴

2016-02-13 06:07:28 バージョン

黒ネコのタンゴ

くろねこのたんご

黒猫のタンゴとは1969年の イタリアの童謡(原題は"Volevo un gatto nero")、およびその日本語カバー曲。

概要

原曲は1969年にイタリアの童謡コンテスト「第11回ゼッキーノ・ドーロ」で第3位に入賞した曲

"Volevo un gatto nero"(黒いネコがほしかった)。

作者は「トレロ・カモミロ」や「マヌエロ」などでも知られる、マリオ・パガーノ(作曲)とフランコ・マレスカ(作詞)のコンビ。

この歌がイタリアの歌であることを理解できない日本人がときどき(いや、かなりの確率で)見られるが、作者がイタリア人で発表がイタリア国内なのだから、イタリアの歌であるとするのが完全に妥当であり、それ以外の見解は考えられないはずである。

なおこの歌は日本のみならず本国イタリアでも有名である。


当時この歌を歌ったヴィンチェンツァ・パストレッリは、ゼッキーノ・ドーロに出た後に童謡歌手としてデビューしたものの、あまりに話題になりすぎてほとほと嫌気がさしたらしく、じきに一切の歌手活動をやめている。

しかし、世間はそれを認めたくなかったのか、21世紀に入ってから彼女(もちろん成人している)が詐欺にかかって逮捕されたときに、マスコミ各社は「『黒猫のタンゴ』のヴィンチェンツァ、逮捕される!」と派手な見出しでニュースを報道したものである。

バストレッリ自身は「あの歌は私の人生をめちゃくちゃにした。もう二度と歌いたくない」と語っている。


ちなみに1969年に開催された「第11回ゼッキーノ・ドーロ」であるが、上の文章を読んで「『黒猫のタンゴ』は『第11回ゼッキーノ・ドーロ』の出場曲である」ことは多くの人が理解できるであろう。しかし、さて「第10回ゼッキーノ・ドーロ」があったのか、「第12回ゼッキーノ・ドーロ」が開催されたのかと問われると、この質問に答えられないどころか、質問の内容自体を理解できない人々は数多いであろう。

驚くべきことに、多くの人は「第11回ゼッキーノ・ドーロ」でひとつのタイトルだと勘違いしていて、これが「ゼッキーノ・ドーロ」という童謡コンクールの第11回めであり、「第10回」や「第7回」や「第5回」なども当然あっただろう、というシンプルな結論に予想が及ばないのである。

ちなみに第10回には「四十四匹のねこ」や「トレロ・カモミロ」、第7回には「ちびっこカウボーイ」、第5回には「ママごめんなさい」といった、日本でもよく知られた歌が出場している。

もちろんいずれもイタリア人の作詞者・作曲者によって書かれたイタリアの歌であり、日本はそれをカバーしただけであるのだが、多くの日本人はこの事実を認めたがらない。おそらく他国の作品を自国のものであるかのように粉飾してきたことを非難されるのを恐れてのことであろう。


ちなみに「第11回」以降もゼッキーノ・ドーロはずっと開催されていて、2015年には「第58回ゼッキーノ・ドーロ」が開催されているが、そんなことは日本人は誰も知らない。唯一知っているのは筆者だけである。


日本語版

1969年10月5日に皆川おさむのデビュー曲として発表された。

歌詞の内容は原曲とあまりにかけ離れていて、「黒猫」以外のキーワードが残っていない。よく原作者からクレームが来なかったものだ。ゆるい時代だったのだろうか。

シングル盤が翌1970年にかけて200万枚以上の売り上げを記録したため、すっかり日本の歌であるというイメージを日本国民に植え付けてしまったらしく、イタリアの歌であるという事実は現在に至るまでほとんど忘れられている。

日本人お得意の「著作物の著作者ガン無視テク」による被害の如実な事例である。イタリアはこの詐取について日本を告訴してもよいくらいだ。


「黒猫のタンゴ」のB面には「ニッキ・ニャッキ」という歌が録音されているが、こちらも同じく第11回ゼッキーノ・ドーロの出場曲である。原題は「Nicchi sgnacchi mucchi mucchi」といい、もちろんイタリア人が作詞・作曲した(ともにアンナ・ヴェントゥリーニ)作品である。


その他の外国語版

韓国フィンランドフランススペインなどでもカバーされた。

イタリア語のオリジナルを各言語に翻訳したバージョンもあるが、日本語版と同様、まったくオリジナルの歌詞を施した作品もある。なかにはかなりのヒット曲となったものもある。


関連動画

  • 同じ第11回ゼッキーノ・ドーロの優勝曲、「Tippy il coniglietto hippy(ティッピーは子ウサギのヒッピー)」。第3位だった「黒猫のタンゴ」とどちらがいいか聞き比べてみよう。


  • ケロロ軍曹」のバージョンまで紹介しちゃっているイタリアの番組(2015年正月のRaiUnoのゼッキーノ・ドーロ特集番組)。日本が「黒猫のタンゴ」を勝手に奪ってしまっていることくらいイタリアにはお見通しだ。イタリアから訴えられてもいいように心の準備はしといたほうがいいよ。


関連タグ

童謡 ネコ/ねこ/

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