概要
東京都千代田区外神田二丁目に鎮座する神社で、正式名称は「神田神社」。神田祭をおこなう神社として知られる。神田・日本橋・秋葉原・大手町・丸の内・旧神田市場・築地魚市場など108か町会の総氏神である。旧社格は府社(明治3年(1870年)まで准勅祭社)。現在は神社本庁の別表神社となっている。また旧准勅祭社の東京十社の一社である。
野村胡堂の代表作「銭形平次捕物控」の主人公・銭形平次が当神田明神下の長屋に住居を構えていたという設定から、敷地内の本殿右手横に「銭形平次の碑」がある。なお銭形平次は架空の人物である。
関東大震災の際に社殿が焼失したため、当時としては珍しい鉄骨鉄筋コンクリート建築で再建されたため東京大空襲で境内に焼夷弾を落とされたにも関わらず破壊を免れたという経緯がある。
また、2008年度からはAKB48グループが成人式の際、この施設に参詣している。
坂の下の外神田一・三・四丁目が秋葉原電気街であるためか、痛絵馬の奉納も多い。pixivで見かける絵師の名前もちらほら。
2014年辺りから、ラブライブ!の痛絵馬が急上昇している。これは、当作品の舞台が神田明神辺りだったため。
平将門公との関わり
また本社は平将門公とも関連付けされる霊場の一つでもある。“神田”の謂われの一つに、『この地に平将門公の胴体が飛来して落ちた』ということから、「体(からだ)が訛って“神田”となった」というものがある。実際に境内では、三ノ宮にて将門公が祀られている。
そのほか、「将門公の首塚に行ったならば神田明神に詣でるべき」という謂われも存在する
また将門つながりで神田明神を崇敬する者は成田山新勝寺を参拝してはならないという言い伝えがある。それは朝廷に対して反乱を起こした平将門を討伐するため、僧・寛朝を神護寺護摩堂の空海作といわれる不動明王像と供に現在の成田山新勝寺へ使わせ乱の鎮圧のため動護摩の儀式を行わせたから。つまり、神田神社を崇敬する者が成田山新勝寺を参拝すると将門公を苦しめることになるためである。
なお神田明神と同じ千代田区にある築土神社も平将門を祀っており、同じような言い伝えがある。築土神社の場合、成田山へ参拝しようとすると道中に災いが起こるというものである。
大洗磯前神社との関わり
祭神の一柱である少彦名命は、明治7年「天皇陛下が参拝される神社に逆臣である平将門が祀られているのはあるまじきことだ」とされて茨城県の大洗磯前神社から勧請された。これにより将門公は境内摂社に遷されたが、昭和59年(1984年)に平将門神霊は本社祭神に復帰した。