概要
晴れた日には青々とした太平洋の海を丘上の参道から眺めることが出き、海上の岩場にある鳥居は日の出に幻想的に照らされる姿を撮影できるため、大洗屈指の人気スポットとなっている。
祀られているのは主祭神・大己貴命 (おおなむちのみこと、大国主命の別名。)と配祀神・少彦名命 (すくなひこなのみこと)。少彦名命は、お隣にあるひたちなか市の酒列磯前神社祭神でもあり、その分霊。なお、この御霊の分祀先のひとつが秋葉原にある神田明神である。
その歴史は古く、平安時代中期の『延喜式神名帳』には「常陸国鹿嶋郡 大洗礒前薬師菩薩明神社」と記載され、名神大社に列している。
戦国時代の永禄年間(1558年-1570年)には戦乱で荒廃したが江戸時代になった元禄3年(1690年)に水戸黄門こと水戸藩2代藩主・徳川光圀により造営がなされ、3代・綱條の代で現在の本殿・拝殿・随神門が完成した。本殿・拝殿・随神門は町の文化財に指定されている。
大洗町が2012年のアニメ『ガールズ&パンツァー』の舞台であるため、この神社も劇中に参道を中心に登場する。その為境内にはガルパンの痛絵馬が多く奉納されている。
境内には軍艦那珂忠魂碑(軽巡洋艦那珂の慰霊碑)が有ることから最近は『艦隊これくしょん』の那珂ちゃんを描いた痛絵馬が増えている。(ちなみに軽巡洋艦那珂の艦内神社も大洗磯前神社からの分祀。)
しかしながら今でも元乗員やその遺族、戦友会々員の方々が慰霊に訪れる事が多いので聖地巡礼の皆様は節度ある行動を心がけていただきたい。
時折、海岸に立つ鳥居の岩場に観光客が立ち入ってしまう問題が見受けられるが、神様の降り立った神聖な地であることや何より風が強い日などは高波が来ることもあり非常に危険な場所ので絶対に立ち入らないこと。実際に過去には死者も出ている。