要石
かなめいし
要石とは神社に祭られる、その大半が地中に埋まっている石である。
ちなみに、本来「要石」とは鹿島神宮(茨城県)と香取神宮(千葉県)に存在する一対の石のことのみを指す。
ゆるげども よもや抜けじの 要石 鹿島の神の あらん限りは
と万葉集に歌われるほど古くから存在し、言い伝えによれば地下の大鯰の頭と尾を貫き地震を起こさないようにしているとのこと。
浮世絵『鯰絵』をモチーフとしてタケミカヅチが大鯰に要石を押さえつける絵がよく描かれている。
このことから、動かせないもの、動かしてはいけないもの、重要なものなどの比喩に使われている。ただし、記紀神話や風土記にそのような説話が残っているわけではなく、その元々の由来はもはや誰も知らない。
これをモチーフにしたアイテムを『東方Project』の登場キャラクター比那名居天子が使用している。また、比那名居天子以外にも、神道に関連するキャラクターが『要石』の名を冠した石をアイテムとして使用することもある。その場合、なぜか空中に浮いていることが多い。
『東方Project』に登場する「要石」
比那名居天子の使用する「要石」
注連縄つきの岩の形をとる。神社の要石とは違い、埋まるどころか空中に浮くこともある。
その真の能力は、大地に挿すことで地震を鎮めることにあるが、思念で自在に動く空飛ぶ岩であるため汎用性は高く、
同作における「要石」
同作のシリーズに登場する八意永琳が『東方緋想天』作中で語ったところによれば、「 御影石で出来た重しのようなもの 」。この重しが地震の発生を防ぐ。
その長さは長大で、「 地底の国 」まで到達するという。
ただし要石は地震を静める一方で引き抜かれる際に壊滅的な地震を引き起こすものでもある。同作では、『東方Project』に登場する世界観の一つが元々は要石の一種であった事が永琳によって語られているが、かつてその世界が出来た際に要石が引き抜かれた事で何が起こったのかについても断片的に語られている。
永琳は要石を操る事の出来る上記の天子について只者ではないとしている。
作中では天子による博麗神社再建時にその地中に挿されている。同神社の巫女博麗霊夢はその信頼性について疑問を抱いたが、訳あってさらにその後再び博麗神社が倒壊させられた際にその要石を調査した伊吹萃香によって「 本物 」とお墨付きを与えられている。