「わたしは、あなたの還ってくる竜宮島(ばしょ)を守っています」
CV:松来未祐
概要
2131年9月20日生まれのA型。肝臓に持病を抱える、華奢で儚げな少女。性格は内気で大人しい。
すぐに体調を崩す上に臥せりがちなため、まともに運動ができず、学校にもろくに通えていないことから、皆に自分の存在を忘れられないよう、体育以外は女子で1番の成績を維持している。
母の羽佐間容子との二人暮らし。猫の「クー」を飼っている。実は母と血は繋がっておらず、その事実を既に察している。翔子という名前は「空高くはばたいてほしい」という母の願いが込められている。
遠見真矢とは親友の間柄で、毎朝登校前に彼女が翔子の家に訪ねてくるのが日課。
春日井甲洋の想いに気付いておらず、彼の幼馴染である「王子様の白馬」こと真壁一騎に対してひとかたならぬ想いを抱き、真矢にはそのことを打ち明けている。しかし真矢自身も一騎に密かな好意を抱いていることに加えて、その真矢には皆城総士が好意を秘めているという複雑な五角関係となっている。
健康面に問題を負っていることを常に気にしており、皆の足手まといになるまいと無理をしすぎる傾向がある。
同じ持病と悩みを持つ先輩の将陵僚とは、遠見医院に通院する者同士で、同病相哀れむ間柄であった。
なお、大人しそうな外見とは裏腹に好物は肉類。だが持病の関係で肝臓に負担がかかる為あまり食べる事ができない事に悩まされている。フェストゥム因子の影響である想像力の増大を応用(?)して、時たま焼肉を食べている自分を妄想しては涎を流していた。
ファフナー・ノートゥング・モデル「マークゼクス」
翔子の搭乗機。空戦型のファフナー6番機。「天才症候群」による超高度な想像力により「空を飛ぶ」というイメージが容易に可能なため、操縦が困難な飛行型のファフナーに適している。
翔子が日常生活でたまに死にたくなるほどの痛みに襲われるため、苦痛に対する耐性が異常に高い。また搭乗時には変性意識により、普段の様子とは正反対の攻撃的な性格になる。
2期では鏑木彗が搭乗する「マークゼクス改・アマテラス」が新造された。
本編
一騎のいない竜宮島がフェストゥムに蹂躙されるのを見た翔子は、一騎の帰る場所を守るという彼との約束を果たすべく、母の制止を振り切ってマークゼクスに搭乗する。装備も整備も不十分な機体で飛翔し、なんとか敵を島から遠ざけたものの機体を同化され、最早脱出する術はなかった。翔子は内蔵された気化爆弾(フェンリル)による自爆を選び、母や仲間たちが空を見上げる中でマークゼクスと共に散った。
翔子の死は彼らに深い傷を残し、本編では描写されていないが、この後母の容子は自殺を図ろうとしている。また、島民の間に翔子が勝手にファフナーを持ち出した挙句失ったという噂が流れ、彼女の墓が汚される事件まで起こった。犯人とその真意についてはドラマCDで明かされている。
のちに羽佐間家の養子となったカノン・メンフィスは、亡くなった翔子の遺品を受け継いで暮らすことになる。そして、彼女もまた義理の姉と同じ相手に惹かれていく。
『蒼穹のファフナーEXODUS』では、第18話からのOPにて回想シーンとして登場している姿を確認できる。
しかし、その直後に担当声優である松来未祐の訃報が発表されるという事態に…。音響監督のツイートによると収録する予定だったとのことで、24話の翔子の台詞が公開されている。
小説版
基本的な設定と序盤の流れは本編と同じだが、途中から憧れの一騎とツインドッグを組むことになり、パートナーとしての共同訓練を行っている。
アニメでは少なかった一騎との交流が詳細に描かれており、翔子が一騎に惹かれるきっかけになったエピソードが語られるなど、後半は彼女がメインの話となっている。
ちなみにバーンツヴェック(海中列車)内で居眠りした際に、寝言で「お肉」とつぶやいているのを一騎に聞かれた。舞台版でもこの台詞が引用されている。
舞台版
舞台・蒼穹のファフナー『FACT AND RECOLLECTION』では彼女が主人公となっている。配役は声の担当と同じ松来未祐。
翔子・容子・カノンの三人をメインに据え、アニメ開始時点から翔子が亡くなるまでの流れを踏襲しつつ、小説版や舞台版オリジナルのエピソードを要所要所に挿入した物語となっている。
スーパーロボット大戦UX
原作通り、一騎が不在の竜宮島を守るためフェストゥムに立ち向かう。
そして、原作同様同化されてしまい、最終手段であるフェンリルで自爆を試みる。
海と島の境目の辺りでフェンリルを起動。閃く光。
マークゼクスはフェストゥムを道連れに破壊された…
が、その直後。爆発地点から光がほとばしり、異世界バイストン・ウェルへ飛ばされた自軍の部隊が出現。
羽佐間翔子の最期の輝きは、文字通り、海と大地の「狭間」にある世界への道を開いたのだった…