CV:小林沙苗
概要
1期『Dead Aggressor』
2132年5月27日生まれのAB型。14歳。
新国連・人類軍のファフナー・ベイバロン・モデルのパイロットを務める赤毛の少女。
アイルランドのダブリン出身。数年前に故郷をフェストゥムに滅ぼされて難民となり、人類軍の日野道生に救われる。人類軍では命令されたことだけを実行する機械のような人間として振る舞っていたが、内心は死に別れた仲間のことを全て記憶しており、その優しさからずっと苦しんでいた。
名前の綴りは「KANON」なのだが、人類軍で誤って「CANON」と登録され、そのままにしている。
17話で人類軍の命令により竜宮島を消し去る任に就き自爆を試みるも、真壁一騎の命懸けの説得で思いとどまり、アルヴィスに投降。以後は一騎達より一年後輩だが彼らの中学のクラスメイトになり、竜宮島のファフナーパイロットとして生きることとなる。
血の繋がらない我が子を亡くした羽佐間容子に引き取られ、自分をもう一人の娘として受け入れようとする容子に当初は戸惑っていたが、徐々に心を開いていく。
敵の攻勢が激化する中、竜宮島製のファフナー・ノートゥング・モデルに適合するため、自らの意志でフェストゥム因子を移植する。蒼穹作戦時には同化現象により倒れた要咲良の代わりにマークドライに搭乗し、無事容子のもとへ帰還した。
劇場版『HEAVEN AND EARTH』
16歳。髪型がロングヘアになった。容子と正式に養子縁組をして、羽佐間カノンに改名。良好な母娘関係を築いている。生徒会に所属し副会長を務めるなど学校生活にもなじんでいる。専用機となるマークドライツェンに搭乗し、戦闘中に全身が結晶化するも、一騎が同化を引き受けて事なきを得た。
2期『EXODUS』
19歳。再び髪が短くなった。前線を退いて工学の道に進み、また新人パイロットの教官としても働いている。竜宮島中学校に入った時も訂正していなかった名前の綴りを、KANONに戻しているのが確認できる。
想い人の一騎を戦わせないよう奔走するが、アザゼル型の脅威・新たなミールの接近など緊迫する一方の情勢に対し、島と人類の希望を守るために島外派遣への参加を決心した一騎を止めることはできず、涙ながらに送り出すしかなかった。
その後、新たな力と引き換えに自らの肉体が変貌することに耐えられず士気を下げる後輩パイロットを前に、彼らを勇気づけるべく咲良と共にレギュラーパイロット復帰を果たす。
そしてパイロットに復帰したカノンにも超次元現象(SDP)である『予知』が発現する。かつては自分で選ぶことを放棄していた彼女が、機体に表示された複数の未来のうちのひとつを選び出す責務を負うことになってしまった。
以下ネタバレ
SDPが発現して以降、カノンは竜宮島が滅びる未来を見続けることになる。どうすれば滅びの未来を回避することが出来るのか一人悩み続けていたが、島のコアである皆城織姫の導きにより、自分の力の正しい使い方を少しずつ理解していく。
竜宮島が12月17日までに滅びることのない未来を見つけ出し、仲間と島の人々を救うため、複数に分岐した未来の中でカノンは孤独な戦いを続けていく。このカノンの奮闘により、滅びしか無かった竜宮島の未来に新たな可能性が生まれることとなる。
しかし、SDPの発現と同時にカノンに現れていた新同化現象は自身の体重(質量)が減少していくというものだった。繰り返される未来での戦闘行為により、発現から一ヶ月でカノンの新同化現象は加速度的に進行してしまい、最終的には体重が「000.021kg(=21g)」にまで減少してしまう。
そして17話の灯篭祭りの夜。義姉の羽佐間翔子の灯篭を、容子や飼い犬のショコラと流した後、カノンは一人自宅へと戻る。白いワンピースに着替えた彼女は、一騎の勤め先で行きつけの店だった、誰もいない喫茶『楽園』を訪れる。窓際の席で一騎に貰った最後の飴玉を食べていると、いつの間にか対面の席にはそこに居るはずのない一騎が座っていた。
「生きよう、二人で。皆の分も」と差し出された、未来の可能性の一つであった一騎の手を、カノンは取らなかった。「お前と居られる未来があった、それだけでいいんだ」と言って。
帽子と飴玉の包み3枚に書いた短い言葉を残し、最期に「好きだよ…一騎……」と彼への想いを口にして、光に包まれるように消滅した。
なお灯篭祭りの前に、自身のSDPによる体験をもとに新型ファフナー『エインヘリアル・モデル』の設計データを残している。永遠に戦い続ける戦士達の名が表す通り、カノンが自分の命を使って設計した魂の機体である。
これまでの「一体でも多くの敵を倒す」や「一人でも多くのパイロットを生還させる」という機体コンセプトとはまるで異なり、「パイロットの消耗を防ぎ、一分でも長く機体に乗せる」ということを最優先に設計されている。新たな同化現象に対する措置や、パイロットと機体のコアをクロッシングさせる機能など様々な新しい機能が構築されている。
人間関係
日野道生
人類軍の上官。彼にほのかな想いを抱いていた節があるが、本人に言われた通りコードネームではなく名前で呼び始めた矢先に、彼は変わらず想い続けていた幼馴染と再会を果たす。劇場版の前日談では、彼の忘れ形見である日野美羽に会った後は必ず涙ぐんでしまっていたと語られている。
真壁一騎
最初は攻撃をためらう臆病者と見なしていたが、後に恩人となり、秘かな想いを持つようになる。何故か一騎は悪気なくカノンを翻弄しがちで、近藤剣司に「あんま、カノンいじめんなよ」と窘められている。
羽佐間容子
人類軍を抜け、竜宮島で暮らすことになったカノンを温かく迎え入れてくれた心優しい女性。不器用だが真面目で一生懸命なカノンの心を、ゆっくりと解きほぐしてくれた人。
第一次蒼穹作戦から帰還を果たして以降、カノンは容子のことを「母さん」と呼ぶようになり、劇場版では正式に彼女の養子となりカノンの名も「羽佐間カノン」となった。EXODUSでも良好な親子関係を築いており、互いのことをとても大切に思い合っている描写が多数見られた。
2016年2月号のオトメディアによると、2期17話の白いドレスは、容子に買い与えられたものの袖を通せずにいた服である。
羽佐間翔子
直接の面識は無いが、戸籍上の義理の姉。
一期でカノンが着ているワンピースや浴衣は翔子のものである。
要咲良
一期において、咲良が戦闘中同化されかけた際はためらいを見せつつも人類軍時代と同様、冷静に「処理」を行おうとした。結果的には剣司らに止められ、咲良も無事であったため未遂となった。戦闘後、そのことについてカノンは咲良に謝罪したが咲良からは「自分も同じ立場ならそうしていた」と言われる。以後、2人の仲は友好であり、2人で会話や行動を一緒に行うことも多い。カノンに日本語の書き方を教えたのも彼女である。
遠見真矢
一期では当初、そこまで親しい関係ではなかったが、咲良の戦線離脱に伴い、北極での最終決戦を経て、同期の中では咲良と並んで親しい関係になっていく。同じ相手に思いを寄せているのも親しくなった一因と思われる。EXODUSでは一騎と真矢を気遣う様子を見せたり、真矢の悩み相談にも自分から乗っている。
カノンも一期より劇的に改善されたとはいえ、基本的に素直に自分の気持ちを相手に伝えるのが苦手なタイプなので、詳しく話さなくても事情を察してくれる真矢の存在はありがたいのであろう。
ショコラ
カノンより先に羽佐間家に迎えられた犬。劇場版の前日談によると、カノンに愛情をもって厳しい訓練を施され、パートナーと呼べる仲になった。
関連イラスト
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蒼穹のファフナー 羽佐間カノン 人類軍 ベイバロン・モデル エインヘリアル・モデル