概要
2000年にニジェールで頭骨などの化石が発掘され、2004年に「ルゴプス・プリムス」と命名された。化石が不完全なのであまりはっきりはしないが、一応全長は6mほどとされている。
発見された時点では最古級にして最も原始的なアベリサウルス類とされていたが、ぶっちぎりで古い(まさかのジュラ紀中期)エオアベリサウルスの発見により、その座は奪われてしまった。もっとも、大陸移動の様子を解明する上で、かなり重要な意味をもっている恐竜でもある。
属名は「しわくちゃな顔」を意味するが、骨に動脈や静脈がたくさん走り、頭骨に溝がたくさんあったことに因んでいる。何らかの形で顔面の一部がケラチン(角質)に覆われていたようだ。また鼻先に7つの穴の列が2列に並んでいたことから、現生鳥類のような鶏冠などがあったのかもしれない。
歯は小さく弱々しいことから、同じ地域に棲息したカルカロドントサウルスやスピノサウルスの食べ残しや動物の死骸を食べるスカベンジャーだったと考えられている。しかし、死骸が簡単に手に入りにくいことや、ハイエナやコンドルなどのスカベンジャーもある程度狩りはすることから、ルゴプスも同じ地域に棲息したティタノサウルス類などの植物食恐竜を捕食していたかもしれない。