概要
アフリカ・マダガスカルで発見されたアベリサウルス科の獣脚類。属名は化石の発掘されたマジュンガ州の都市マジュンガに由来する。
化石は19世紀にフランス軍がマダガスカルを侵略したときに発見されたが、当時はメガロサウルス属に分類され、現在の学名となったのは半世紀後の1955年であった。
化石は下顎の一部や尾椎など部分的だったため長い間謎の恐竜だったが、1979年に命名された「マジュンガトルス」と同種であると判明し、先に命名されていたマジュンガサウルスの名が残った。このマジュンガトルスとしての化石はほぼ全身の骨格が発見されており、アベリサウルス科の中でも研究が進んだ種となっている。
特徴
かつては全長7~9mとされていたが、近年は5.6m・推定体重1.1t程度に下方修正された。
がっしりした体格だが短足で、前足もティラノサウルス以上の短さ。でも首だけは長め。
盛り上がった頭頂部には短い一本角が生えているが、当初はゴンドワナ唯一の堅頭竜類と考えられていた(堅頭竜はアメリカと東アジアに分布し、それ以外の地域にはいなかった)。
マジュンガサウルスの後肢が短いことから、近縁であるカルノタウルス(膝から下がほとんど発見されておらず、推定で復元された結果割と長めの脚になっている)も短足であった可能性が指摘されるようになったが、カルノタウルスや南米産のアベリサウルス類の後肢がそこそこ長かったのは事実のようだ。
体格故にあまり速くは走れず、獲物を追いかけて仕留めるのは無理だったように見えるが、共存した植物食恐竜はラペトサウルスなど動きの鈍い竜脚類が殆どだったので、あまりスピードは必要なかったのかもしれない。
なお、本種の研究からアベリサウルス科の顎は獲物を長時間噛み続けるのに適していた事が分かった。また、最初に確実な共食いの証拠が確認された恐竜でもある。
フィクション
ジュラシック・ファイト・クラブ
第1話「どう猛な恐竜」にて、マジュンガトルスの名前で登場。
同作では雄は雌よりも大柄で派手な鶏冠を持つ姿で復元されており、共食いの理由も繁殖を巡っての子殺しなどが原因と推測している。
古代王者恐竜キング
2007第4紀から登場。必殺わざはグー、風属性。強さは1800と、作中に登場したアベリサウルス類ではカルノタウルス(強さ2000)に次ぐ。
ちなみに本作に出演したアベリサウルス科のうち、炎属性として登場したのはラジャサウルスとアベリサウルスの2種類である。
ショルダーネームは「南海の魔獣」。魔獣というのは発掘地とそれに伴って付けられた「マジュンガ」と発音が似ていたためだと思われるが、それ以外にも共食いの証拠が確認されたことから高い凶暴性を思わせるためでもあるかもしれない。
バトルタイプは2007第4紀+まではとつげきタイプ、激闘!ザンジャークではカウンタータイプ。
目覚めよ!新たなる力ではスーパー恐竜も登場した。スーパー恐竜が実装された最初の風属性の恐竜にあたる。
「赤い恐竜のたまご」や「アフリカの恐竜のたまご」使用時に出てくる事もある。
テレビアニメでは第52話に宇宙海賊ザンジャークのザッパーの恐竜として登場。わざカードは「カゲロウ」を使っていた。