演/加藤貴子
概要
野座間製薬の特殊研究開発部長にしてアマゾン関連プロジェクトの最高責任者を務める43歳の女性。
水澤悠と美月の母親(厳密には義母)で、駆除版に直接指示を出している人物でもある。
例えプライベートでも悠や美月に職務同様に厳しく接するなど厳格な人物だが、その一方で悠に投薬を強制した後に自室で思い詰めた表情を浮かべる。自身がアマゾンだと知り、真意を問うべく会社の役委員会に乗り込んできた悠の正体が他の役員に露見し自身の立場が脅かされるという危機に瀕した際は咄嗟に「アマゾンを狩る為のアマゾンであり駆除班所属の新戦力」と言いつくろって難を逃れた後に人間とアマゾンの間で揺れる悠に対して「あなたには人間であって欲しいと思っている。それは自分で決めなさい」と激励する。トラロック作戦の際は悠が街に留まっている限り作戦を実行に移さないと断言するなど、決して母親としての愛情が無いという訳ではないようだが…………?
以下ネタバレ
「人にアマゾン細胞を移植したのが鷹山仁なら、アマゾン細胞に人の遺伝子を与えたのが悠です。人口細胞の塊などではなく、ただの人でもない。より完璧な新しい人間です」
というのは表面上だけのようで、アマゾンたちを実験動物か何かとして観ていない事が言葉の端々から見え隠れしている事からも分かるように彼女もまた天井や橘と同じく倫理観や道徳感が欠如している人物であり、自身の遺伝子をアマゾン細胞に組み込んで生み出した(厳密には違うが遺伝子レベル的には)自身の息子である悠を“最高傑作”と呼び狂気的且つ誇らしげに微笑するなど、彼に対しては深い愛情をもってはいるものの、実際には“自身が作った最高傑作の製品(物)として愛着”と言った方が正しく、その歪んだ愛情を注ぐ様はとてもまともな感性の持ち主とは言い難く、マッドサイエンティストという言葉がピッタリの危険な人物ともいえる(そういう意味ではアルトネリコシリーズに登場するプロフェッサー・クロガネ的な人物ともいえる)。
なお、美月に対しては殆ど放逐状態である為、悠、美月家族にとっての母親としてはいろんな意味で終わっている気がしないでもない…。