キム・ヨナ
きむよな
略歴
5歳でスケートを始める。 当初は姉も一緒にやっていたが、フィギュアスケートは経費がかかるため、両親は才能があるとみなしたヨナのみに注力し、姉には競技をやめさせている。
ブライアン・オーサー門下となった当初は、練習のたびに母親に叱られ、毎日泣いたいたらしい。(韓国では儒教の精神により、親には従わなければならない)
親と母国のためにスケートを続けていたが才能は本物で、引退までに出場した全ての試合でメダルを獲得している。
引退後に「フィギュアスケートは随分前から見るのも嫌だった」と公言しており、復帰の意思はない。
また現役時から既に足腰をかなり痛めており、2013−14年シーズンのグランプリ(GP)シリーズは欠場。引退後も痛みに悩まされ続けている。
引退後は大学院に通いながら、ユニセフ国際親善大使などの仕事で活発に活動している。
チャリティーや寄付などの慈善活動にも熱心である。
特徴
ものすごいスピードでジャンプに入り、めったにミスをしない安定感が武器。
ジャンプの踏切から着氷まで、無駄な動きが少なく質が良いため加点がつきやすい。
3-3のトウループはほぼ失敗しないうえ、2A-3Tなど、セカンドに確実にトリプルトウループを付けることができるため、これが高得点を稼ぎ出す。
日本のマスコミはしばしば、長年にわたりライバルだった浅田真央との比較として「ジャンプの浅田、表現力のヨナ」と報じたが、これは実際には逆で、上述のようにほぼミスをしない質の良いジャンプのほうが、ヨナの大きな武器だったと言える。
韓国中の期待を一身に背負って臨んだ2度の五輪で、ショートもフリーもノーミスで滑りきった鋼のメンタルの持ち主で、ジェレミー・アボットは「この安定感が彼女がQueenと呼ばれる所以」としている。
ソチ銀メダルに対する韓国の抗議騒動
韓国はソチ五輪の銀メダルを不服とし、金メダルに輝いたアデリナ・ソトニコワを「金メダル泥棒」「プーチンの運動会」などと批判。ソトニコワとプーチンのFacebookが炎上するなどの騒ぎとなった。(※ソトニコワの項目も参照のこと)
また採点のやり直しを求める署名は200万人近くにのぼり、韓国スケート連盟(KSU)が国際スケート連盟(ISU)に調査を求めるなどの抗議騒動が続いたが、ISUおよび国際オリンピック委員会(IOC)は、韓国側の抗議を棄却した。
その後も、韓国側は納得せず、公共放送局のKBSは閉会式の中継において「キム・ヨナは実際には金メダル」との字幕を出すなど、結果を受け入れようとしなかったが、2014年6月24日、国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴を断念したことを発表した。
ちなみにヨナ本人は、結果に満足していると明言している。