概要
日英同盟からイギリス軍の救援のために第一次世界大戦に参戦する上で、外洋での作戦活動が行える艦が必要になったことから急遽建造された中型駆逐艦で、10隻が存在する。
予算は大正3年の会計年度から翌年の3月末までのみで、その間に全艦竣工というスピード建造であり、機関にレシプロエンジンを採用したことが、急速建造が可能となった要因の1つで、これにより戦時型の駆逐艦には、量産に適した機関の選定が重要なことが示されることとなった。
これを知ったフランス海軍も、後に日本に対して本型を発注し、大正6年に同型の駆逐艦12隻が建造され、引き渡された後『アラブ級駆逐艦』として運用された。
逸話
本型の駆逐艦のうち、『桂』『楓』『梅』『楠』『榊』『柏』『松』の七隻は、第一次世界大戦において、日英同盟からのイギリスの救援に基づいて編成された第二特務艦隊に加えられ、地中海におけるマルタ島に派遣され、イギリスをはじめ連合国(協商国)の輸送船を守りながら、ドイツ帝国及びオーストリア=ハンガリー帝国の海軍と激闘を繰り広げ、その功績を称えられて後に『地中海の守護神』と呼ばれるに至った。
詳細⇒地中海の守護神