……そう。
AK-47によく似た外見だが、れっきとしたショットガンである。ただし、フルオート射撃はできない。それじゃ面白くないだろうが。
概要
ロシアの銃器メーカー・イズマッシュ社が、同社が製造・供給しているカラシニコフ・アサルトライフルをベースに開発した、軍・警察向けのコンバット・ショットガン。
耐久性は折り紙つきであり、また口径のバリエーションも多い。
またヨーロッパ圏ではスポーターAKもSAIGAの名で売られている。
特徴
正確にいうと、本銃のベースになっているのはAK-47ではなく、その改修モデルであるAKMである。構成部品の大半はAKMと同一で、当然のことながら互換性がある。
耐久性はすこぶる高く、またセミオート銃ならではの大火力とボックス・マガジンの採用による素早いリロードが可能なことがセールスポイントである。
しかも、西ヨーロッパやアメリカの製品と比べて低価格なのも魅力である(このあたりもAK譲りというべきか)。
さらにその上日本で所持可能(当然、警察で登録し、現行の銃刀法に適合するように改造する必要がある。ボックスマガジンは2発しか入らない特製のものしか許可されない。そんなのボックスマガジンとセミオートの意味ないじゃん)。
ちなみにSAIGA-12の「12」はSPAS12同様「12ゲージ」を意味し、SAIGAの名は同社ではハンティング用セミオートマチックライフルに使われている。
また、12ゲージ以外に410ゲージや20ゲージに対応したモデルも存在している。これらは主に、ハンターなどの民間向けの需要を満たすために製造されたものである。
レシーバーカーバーにマウントベースを設ける、ガスブロックにアンダーマウントレールを設けるなど、より警察用途向けに改良を加えたKS-Kが開発されている。
なお、本銃とよく似た性格を持つ『モロトVEPR-12』というセミオートショットガンがあるのだが(こちらのベースはRPK軽機関銃で、同じくロシアのモロト社が製造・供給している)、こちらはフランス国家憲兵隊(ジャンダルム)に採用されている。
おい、先を越されちまったぞ。
更にはアメリカではセレクターをAR-15に似せ、コッキングレバーを操作のしやすい反対側へと移し、AR-15タイプの伸縮式ストックに対応したボックスマガジン式AKクローンショットガンがDDI社からAK-12として販売されている。
がんばれSAIGA。
なお、イズマッシュは2012年に経営破綻するもイジェメックと合併しカラシニコフ・コンツェルンとなった。
イズマッシュの名はブランド名として残る模様。
スペック(SAIGA-12)
全長 | 1,060mm |
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銃身長 | 495mm |
重量 | 3,600g |
口径 | 12ゲージ |
装弾数 | 5/8発 |