概要
ウルトラマンティガに倒されたカミーラが、惑星テリオのヒュース・アーディという科学者の実験によって復活させられた。
それ以前の活躍については「愛憎戦士カミーラ」の記事を参照。
なお、この記事の表記は漫画作品の登場人物紹介とダークネスヒールズの略称"DH"から取っている。
容姿
セミロングの金髪に、カミーラの体の模様・配色を思わせるドレスを身に着けた人間となっており、巨人への戻り方も見失い大きさも地球人と同じ程度になっている。
本編や舞台版の人間態と比べると大胆なアレンジがされており、肩と右足は勿論、胸元が開いて胸の谷間が露わになっている。
これに加えて白い布の様な物を羽織っているが、それでも十分な程にセクシーで、戦闘ではこの布をカミーラウィップの代わりに武器として使用するので露出度が一気に上がる。
性格
舞台版、漫画版を通して比較的良心的で穏やかな性格になっており、人間としての生活・交流に戸惑ったり、逆に人間の生活に興味を示したりと可愛らしい面を垣間見せる事も多い。人間としての姿に慣れて以降は、かつて闇の巨人たちを従えていた時の経験もあってか、突っ走りがちな他のメンバーを諫める立場に回ることも多くなり、一行の常識人ポジションとしての地位が定着している(漫画版ではベリアルの保護者と勘違いされた)。
原典やショー等では冷酷な悪女といった雰囲気で描かれるために、この変更点に戸惑うファンもいるが、これは愛憎の対象であったティガがいないため、若しくはティガには既に愛する人がおり、今更自分が入り込む余地などないことを身を以て知ったためとも考えられる。
闇堕ち前の彼女の本来の性格はこんな感じだったとも解釈できるだろう。
「…それ以上 私の前で 愛を吠えるな!!」
「…愛のために 危険に身を投じる
守るために 愛が必要…
愛を求めたその先に… 何があると思う…?
裏切りだ」
基本的には常識人ポジションであるが、パンのことをいちいち「粉末にした小麦に水と菌を混ぜて焼いた物」という回りくどい言い方で表現したり(この際、ベリアルから「パンだろ」とツッコまれている)、保釈金の制度についても詳しく知らなかったことなどから、超古代の文明にはなかった物や制度に関する知識には疎いようである。舞台版の頃から「ベリアルは自分より無知」と思い込んでいる節があり、身に着けた知識を彼に語ったりもしている。
また、過去にティガとの悲劇的な別れを経験したためか「誰かを愛したとしても最終的に待っているのは裏切りである」という、恋愛というものに関してはある種徹底的なまでに消極的な見識を持っている。それゆえ、他人事であっても恋愛が絡む話を耳にすると普段の冷静さを失い、感情的になることもあった。
活躍
DARKNESSHEELS_THE_LIVE
演者:相楽伊織
舞台版では惑星テリオの指導者ヒュース・アーディの実験で人間として蘇生させられたが、研究所を脱走。流れ着いた惑星アバンを成り行きから護り、ロレッテ家に引き取られて居候として生活する事になった。しかし、そこに同じくヒュースの手によって人間として蘇らされたウルトラマンベリアルが現れた事で物語が動き始める。
自然と調和して暮らす惑星アバンの民を好ましく感じ、彼らを護りたいと考えるなど善人寄りに描かれているが、一方で自然を汚していた超古代文明を滅ぼしたこと自体はあまり後悔していない模様。
戦闘時はアイゾードによる剣技のほか、掌をかざして電撃を発したり、アイゾードを弓のように構えて無数の雷撃を発射する技を使用する。カミーラウィップは舞台での再現が困難だった為か使用していない。
DARKNESSHEELS-Lili-
続編の漫画版でも登場。
ベリアルと並ぶダークネスヒールズの中心的存在として描かれる。
本作では何らかの目的のために物語の舞台である惑星フースに滞在しており(闇の巨人としての力を封じられている以上、自力での脱出は困難であるため事実上の幽閉とも言えるが)、そこでひょんなことから腐れ縁のベリアルと再会。拘留された彼の釈放を巡って主人公のリリ・アーカイヴと知り合う。
過労で倒れたベリアルに食べ物を分け与えたり(自分の分も食われたが…)、リリを殺そうと襲い掛かったベリアルをクロスカウンターで一発KOして止めたり、ゲオザークとの戦いで負傷したリリを自宅代わりにしている借家に連れて帰って介抱するなど、やはり性格は善人寄りで、面倒見の良い姉御肌。
また、拠点となる住居を借りて生活しており、当初はベリアルの保釈金や生活資金を稼ぐため闇のコロシアムで賭けファイトを行い、そこからファイトマネーを貰っていた(ただし、第2話でコロシアムに出場していた青年:メイスの命を救うために闘技場を完全に破壊してしまったためにこの手段は使えなくなった)。
力の殆どを失った人間態でありながらも、(通常より小さいとはいえ)狂暴な肉食怪獣であるダイゲルンをたった21秒で倒す等、戦闘力は高い。
第2話では、自分を庇って闘うリリの姿から光を感じ取り、出現したスパークレンスを使って一時的にではあるが闇の巨人としての姿と力を取り戻した。
人間としての生活にも大分慣れ、見聞を深めてきたこともあってか、舞台版の時と比べるとだいぶ饒舌になっており、相手を諭すような言動も多くみられる(ベリアルからも「随分とお喋りになったじゃないか」と言われていた)。
前述のとおり、恋愛面に関しては非常に消極的な考え方になっている。一方で、自分の考えを相手に押し付けたり、原作のようにヤンデレ染みた面を見せることはしていない。恋愛を精神的な軸にして無茶を続けるメイスに対しては、遠回しにではあるが「こんな所で命を無駄にしていないで、恋人の側にいてあげなさい」とも取れる言い回しをしていることから彼女なりの優しさが垣間見える。
また、自分のことを「光をつかみ損ねた哀れな闇」と自嘲気味に述べるなど、劇場版で今際の際に見せていた光の力への一抹の未練のようなものを今も持ち続けているようである。
その後は仲間たちのサポートを行うことが多くなり、物語の前面にはあまり出て来なくなるが、ホーリーデモンズとの最終決戦では、リリにベリアルに対して抱いているであろう感情の正体を告げ、彼女が脱出するきっかけを作るなど見せ場を作った。
その際、一瞬巨人態の金色のライン部分が発光し、光の力を使ったと思われる描写が存在する。
戦いを終えた後は、他のダークネスヒールズの面々と共に惑星フースを後にした。
余談
一応、本編や舞台版のカミーラとは同一の存在であるが、上掲の画像を見ての通り、漫画版の著者が著者なだけあってか、やたらエロい格好をしている。
後に著者が語るには「最初のデザインにはインナーが無かった」との事。
つまり殆ど裸だったらしく、インナーが追加されたのは「エロすぎるから」という理由らしい……。なお、単行本の設定資料によると映画版では黒基調だったのに舞台版では銀と白基調で書かれたためすんなりと方向が決まった。また、顔の模様は涙を流すことだったが顔の描写を書くとき線画を書くとケツ顎に見えたことを指摘され顔のデザインが変わった。更に性格面も舞台版を軸として少々天然寄りになっている。
そして最初のデザインラフが公開されたが……
そりゃあ却下されるわ。
原作とは正反対の良き姉御っぷりを見せていることから、同作に登場するキャラクターの中でも特に人気が高い。
最初は『ヤナセ・レナの脳内お花畑の被害者』という同情票メインであったカミーラが本当に正当な評価故の人気を得るのはある意味シンデレラストーリーと言えるだろう。
尚、ティガのリブート作品である『ウルトラマントリガー』が発表された際、著者のTwitterでティガのそっくりさんと自分のそっくりさんを見て困惑するカミーラが投稿された。
『ヒーローズオデッセイ』最終話でカミーラが取り上げられた際には、劇場版仕様のカミーラのイラストも描いている。
そして、ウルトラマントリガー放送開始日に掲載されたイラストはトリガーに対して殺気がダダ漏れのカミーラだった…。
それ以外でも彼女をネタにしたイラストが何度か投稿されているので、著者も彼女のことをとても気に入っているらしい。
怪獣化したそっくりさんがトリガーに倒されて10年後、悪しき力の影響で完全に己を見失った異形なる末路となってしまうもトリガーと新たなる世代を受継ぐ者の手で救出され3人で共闘して闇の化身を打ち倒す。その際、軽口を見せつつ戦闘に促た様に本来と思える姉御肌の性格を見せてくれるようになった。