概要
一見「自分が大好きな人」のように思えるが、その表面的な明るさとは裏腹に「ありのままの自分を愛せない」障害である。
心の底には強い劣等感、コンプレックス、自己無価値感が渦巻いており、「自分は万能で特別な存在だと思い込む」「他者から肯定的に評価される」「優越感を得るため身近な弱者を貶め見下す(モラハラ等)」ことで精神を維持している。
特徴(一例)
- 第一印象はとにかく良いが、表面的で主張がコロコロ変わる
- 本能で生きており、特有の行動パターンをとる
- 漠然とした快・不快で人を判断しており、グレーゾーンの考えが無い
- 創造性・個性に乏しく、中身の無い劣化コピーのような物真似をする
- 一人の時間を楽しむような趣味が無く、あっても知識が浅かったり長続きしない
- 上下関係や支配関係を作りたがり、長い付き合いの対等な友達がほとんど居ない
- 共感性が低く、自分と違う価値観や個性を受け入れられない
- 完璧な自分の虚像をおびやかす者は、優秀な人間であっても許せない
注)罹患者がこのすべてに該当するとは限らず、このすべてに該当するように見えたとしても罹患者とは限らない。安易な決めつけはしてはならない
原因とされる要素
片や無関心・暴力的な親、片や過保護・支配的な親という家庭で育ち、ありのままの自分は無条件で愛されないという自己無価値感に苛まれる事が原因とされる。
幼い頃に充分子供らしくいることが許されず、親の望むよい子を演じなければ捨てられてしまうという恐怖から、表面上は完璧な人間を演じるようになる。
そのため、幼少期は手のかからない子供であり、反抗期も無く親孝行な子供にはなるものの、親以外の誰かがそのツケをおっ被る破目になる。
成長過程で自己無価値感を克服することで治っていく事もあるが、コンプレックスを解消できないまま成人期を迎えると人格障害として確定する。
対策法
自分が加害者かもしれないと思ったなら、まず最寄りの精神科医に相談すること。ネットの記事を漁って回るよりその方がずっと信頼性が高い。
上司や同僚が該当するかもしれないと思った場合でも、やはりネットの情報を鵜呑みにするべきではなく、安易な決めつけはかえって逆効果。
その人物との付き合いで心理的負担が発生しているようなら、必要最低限以上の関係は持たないよう心掛け、やはり精神科医やカウンセラーに相談するのが良い。
関連タグ
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