概要
第二次世界大戦末期、ドイツ軍が開発・運用した駆逐戦車。
パンターの車体を利用して作られた。
攻撃力、防御力、機動力を高い次元で両立させ、最良の駆逐戦車と言われる。
高射砲8.8cmFlaK(アハト・アハト)を車載用に改設計した71口径88mmPak43搭載の駆逐戦車の計画が持ち上がったが、III号戦車やIV号戦車の車体では小さすぎ、オープントップにするしか無かった(⇒ナースホルン)。しかしパンターの車体の大きさならば十分であり、8.8cm砲搭載駆逐戦車のベースとされることになった。
車体前面の80mmの傾斜装甲を戦闘室まで延長し、正面からはIS-2の122mmD-25TやSU-100の100mmD-10S以外に貫通できる戦車砲はなく、122mmD-25Tは100m以内まで接近する必要があった。
主砲の71口径88mmPak43の威力はティーガーⅡの71口径8.8cmKwK43L/71に匹敵し、M4シャーマンを3,000m以上、T-34/85を2,800m、IS-2を2,300mから撃破できる。
ただし戦略的にみれば、十分な数を供給できていないパンターの生産ラインを更に混乱させる結果となり、最後までまとまった数で投入されることはなかった。
重心が前に移動し、また、全周旋回砲塔がなく頻繁に方向転換するため、最終減速機の寿命はパンターより悪化し、前期型は平均35kmで異常を起こした。後期型は最終減速機が改良され400km以上走行できるようになった。
余談
もちろん運用しているのはドイツ軍だが現実のレオパルド2と同様、輸出に成功しており各国で使用される。