解説
第二次世界大戦中期の1943年、ドイツ軍は各種戦車を重量別で区分け、それらの部品やエンジンに互換性を設けることで生産・運用の効率化を図るE計画を開始。
5種の計画車輌の内、2番目に小型軽量なのがE-25駆逐戦車だった。
外見は既存の小型駆逐戦車ヘッツァーと似ていたが、サイズや重量はIV号駆逐戦車と同等。
また、搭載する主武装もIV号駆逐戦車やパンターの搭載砲と同系列の70口径7.5cm砲とされた。
装甲厚は最大50mm+傾斜角30度で実質100mm程度と、当時の一般的な戦車砲・対戦車砲に対しては不足している。
なお、従来のドイツ戦車と異なり、エンジンとトランスミッションは車体後部に隣接配置された。
1945年の終戦時点で、E-25の計画は試作車の組み立て段階にまで進んでいたが、それ以上に開発が進むことは無かった。