解説
第二次世界大戦期、あるいは大祖国戦争期のソ連で開発され1944年に実用化した、T-34中戦車の車体を原型とする対戦車自走砲。
SU-85の発展型で、装甲厚は最大75mmに強化、より強力なD-10S 100mm戦車砲を搭載し、大型ハッチ付きの新型キューポラを備える。
新型砲の火力は圧倒的で、15.8kgの砲弾を897m/sで撃ち出し、戦時中使用された徹甲弾で最大射貫能力150mm、戦後開発された新型徹甲弾で200mm厚以上を発揮した。
当時最強の重戦車ティーガーIIを含む、あらゆるドイツ戦車を撃破可能だった。
ただし、D-10S 100mm戦車砲の生産には遅れがあったため、1944年12月まではSU-100の車体に85mm戦車砲を搭載したSU-85Mが生産された。
ソ連における生産終了の1946年までに約3,000輌が量産され、戦後もチェコスロバキアでライセンス生産されたSU-100の総生産数は約5,000輌。
チェコスロヴァキア製の車輌は主に中東へ輸出された。ユーゴスラビアやキューバなどにも売却、供与されている。