解説
主に、対戦車戦闘を含む運動戦(機動戦)に用いられる。
戦車が急激な進化と多様化を遂げた第二次世界大戦時、強力だが鈍重で運用条件が限られる重戦車や、軽量安価だが戦闘力の低い軽戦車に比べ、幅広い状況で力を発揮するコストパフォーマンスに優れた中戦車は機甲戦力の主軸となっていった。
大戦中、いくつにも枝分かれした戦車や戦車類似車両とそれらの運用戦術は、終戦に伴う軍縮の過程で整理され、広汎な状況で戦術の中核(主力)となりうる攻防速バランスの取れた性能を持つ、当時の優等な中戦車(ないし軽快な重戦車)が第一世代の主力戦車(MBT)として再定義された。
ただし、現在の主力戦車は最も軽い10式戦車で44トン、アメリカのM1A2エイブラムスは68トンと、かつての重戦車に匹敵する大きさに肥大化している。