曖昧さ回避
- 英語の「Firefly」ホタル(蛍)。別表記でファイヤフライ、ファイアーフライ、ファイヤーフライとも。⇒蛍
- 第二次世界大戦期のアメリカ製M4中戦車、通称M4シャーマンに英国製の17ポンド砲を搭載した仕様。⇒シャーマン・ファイアフライ
- イギリス海軍の艦上戦闘機。
艦上戦闘機の「ファイアフライ」
第二次世界大戦中にイギリス海軍がフェアリー社に開発させた単発レシプロ複座艦上戦闘機。フェアリー社で同社製作の(凡作として有名な)フルマー艦上戦闘機の後継として開発された。
実質的なヤーボ(戦闘爆撃機)であり、その運用は現代のマルチロール機に通じるものがある。
ファイアフライ初期の任務は主にドイツ占領下にあったノルウェー沿岸における武装偵察および該当海域での敵船舶攻撃であった。
1944年8月24日に行われたティルピッツ攻撃では第1770飛行隊が攻撃隊の護衛任務を行っている。
ドイツとの戦いが一段落した1945年には太平洋地域に進出、イギリス太平洋艦隊のほかの艦隊とともに日本軍が占領したオランダ領東インドの製油所や飛行場攻撃に従事、1945年7月には東京上空に進出した。これは第二次世界大戦におけるイギリス軍用機としては初の日本本土上空進出であるとされる。
フルマー同様、複座で使い勝手の良い機体として戦後も重宝されたが、零戦やスピットファイア、P-51といった単座機に比べると戦闘機としての性能が劣ることは否めない。
性能諸元
乗員:2名
全長:11.64m
全高:4.14m
空虚重量:4,254kg
最大離陸重量:6,359kg
最大速度:509km/h(4,300m)
航続距離:増槽つきで1,722km
実用上昇限度:8,530m
武装:イスパノスイザHS.404 20mm機関砲×4、1,000lb爆弾×2(もしくは60lbロケット弾×8発)