戦後戦車の基本形
第一世代MBTとは、第二次世界大戦末期の1940年代後半から冷戦初期の1960年代までに設計・開発された、最も初期の主力戦車(MBT)を指す区分。
後世に定められた区分であり、実際の区分とは基本的に一致しない。
第二次世界大戦末期の戦車やその発展型の多くに該当し、当時基準の中戦車から発展したものがほとんどで、世界初の主力戦車は一般にイギリスのセンチュリオン重巡航戦車とされる。
センチュリオン中戦車 | 61式戦車 |
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「一点特化の性能よりも汎用性」という、中戦車の性質とも共通する主力戦車の方向性はこの時期に決定づけられた。
ただ、それぞれの国の事情が影響し、1960年代まではFV214コンカラーやT-10といった重戦車、M41やAMX-13などの軽戦車など、旧来の特化型戦車の運用は継続されていた。
各国の戦車が主力戦車へと完全に一本化されるのは、1960年代以降の第二世代主力戦車からとなる。
主な第一世代主力戦車
国家 | 車輌名 | 備考 |
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アメリカ | M46 / M47 / M48 | 公式には全て中戦車。 |
イギリス | センチュリオン | 公式には重巡航戦車、もしくは中戦車。 |
ソビエト | T-54/T-55 | 公式には両者とも中戦車。 |
日本 | 61式戦車 | 戦後日本で初の国産戦車。 |
中国 | 59式戦車 | T-54のライセンス生産型。 |